今回は、人類初の月面着陸に成功したアポロ11号の宇宙飛行士、バズ・オルドリン氏によるAMA(なんか質問ある?)です。彼が宇宙空間で目撃した、宇宙船と並走する光とは……

元スレ:I am Buzz Aldrin, engineer, American astronaut, and the second person to walk on the moon during the Apollo 11 moon landing. AMA!(2014/07/09)

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(バズ)
私はバズ・オルドリン。エンジニアで宇宙飛行士、そしてアポロ11号の月面着陸時に月を歩いた2人目の人類だ。AMA(なんでも聞いてくれ)!

私は月へたどり着いた24人の、生存者と今は亡き乗組員たちとともに、月の大使に任命されることを願っている。また、宇宙分野の世界的指導者として知られていることを気に入っている。

来る7月20日はアポロ11号の月面着陸45周年だ。世界のどこへ行っても、そこの人々がニール・アームストロングと私が月を歩くのを見た日の話を聞かせてくれる。
今私たちはYouTubeチャンネル、#Apollo45を含むソーシャルメディアキャンペーンを開始しようとしている。君たちの、あるいは君のご両親、祖父母、友人たちのあの瞬間のエピソードや、それにどのようにインスピレーションを与えられたのかというエピソードを、私や全ての視聴者たちにシェアするためのチャンネルだ。

参加を検討してくれることを強く願っている。このチャンネルをフォローして欲しい。
今日はRedditのヴィクトリアがアシスタントを務めてくれる。AMA(なんでも聞いてくれ)。
 



バズ・オルドリン (Buzz Aldrin 1930年1月20日 -)(Buzz Eugene Aldrin バズ・ユージン・オルドリン、改名前:エドウィン・ユージン・オルドリン・ジュニア (Edwin Eugene Aldrin, Jr.)は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士、空軍軍人。ジェミニ計画及びアポロ計画に飛行士として搭乗。アポロ11号の人類初の月面着陸において月面歩行をおこなった。
Wikipediaより 

(訳注:長文コメントはカットしてあります。全文読みたい方は元スレをご覧下さい)


Q. オルドリン大佐、初めて宇宙から地球を振り返って見たときに、あなたの頭をよぎったものは何でしたか?

A. 「とてつもなく莫大な無数の人々はどこだ?私が今見ているものはなんだ?今背後にいないのは私たちたった3人だけだ」
祝う機会は無かったよ。町を離れていたからね。 

 └・考えてみろよ。この写真にはカメラの後ろにいる人物以外の全ての人類が写っているんだ。オルドリンがはしごを下りてくるところをアームストロングが撮った写真だと思うが、この瞬間ニール(・アームストロング)は地球から最も遠く離れた人物だったんだ。
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  └・正確に言うと、その写真には2人を除いた全ての人類が含まれている。君はマイケル・コリンズを忘れてるよ。彼は月を周回する司令船の中にいたんだ。

   └・みんなマイケル・コリンズのことを忘れてる。アポロ11号の失われたヒーローだ。:(
 
マイケル・コリンズMichael Collins1930年10月31日 - )は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士、空軍軍人。1969年に歴史上初めて人類を月面に到達させたアポロ11号では司令船パイロットを務め、ニール・アームストロングエドウィン・オルドリンが月面に着陸している間、月周回軌道上で司令船の操縦、月面の写真撮影などを行った。結果、コリンズのみが月面に足を踏み入れることなく地球へと帰還した。 
Wikipediaより 

Q. どうやって誰が1番はじめに月を歩くか決めたんだい?はじめからニール(・アームストロング)の予定だった?それとも決定するのにジャンケンかなんかした?

A. 私はなぜ船長が先に行ったのかという理由を述べる義務が自分にあると感じていた。船長には途方も無い責任と、活動のための訓練が課せられている(そういう理由から、過去の全てのミッションでは、誰か1人が船外活動をする場合、それは決まって部下の乗組員で、船長ではなかった。船長は船内で待つものだった)。だが(アポロ11号計画で)船外に出るのは1人ではなく2人だった。だから私たちには今回は通常とは異なるだろうとわかっていた。
NASAには部下の私が先に船外に出るべきだと考えるグループもいた。しかし多くの人は、過去の遠征や目的地への到着というを鑑みた上で、「船長」という偉大なシンボルを使用したいと考えていた。下された決定は、誰が先に出るかという決定に限っては絶対的に正しかった。象徴的と考えると。
だが2人が船外に出た後に、起こったことを誰が担当するかについては、私は違うことができたと強く思っている。私は船長ではなかった。NASAは船外に出た後の仕事の詳細を考え合わせておらず、私は部下だったから、2人で船外に出たときは指揮官に従った。私はもっとより良いものにできたと信じている。それでも、それはそれで大きな成功だった。それにその決定は私やニールがくだしたものではなかった。NASAの、はるか上層部の人たちによるものだった。

Q. Mr.オルドリン。登場人物が宇宙に行く映画を見たことがありますか?もしそうなら、どれが1番のお気に入りですか?

A. 映画『ゼロ・グラビティ』で登場人物たちが無重力の中を動き回る描写は、今まで見た映画の中で最高だった。宇宙にいる2人の人物間に起こる自由落下のあの動きは、とても誇張されたもので、おそらく物理法則がねじ曲げられていたと思う。だが宇宙空間に身を置いたことのある人間なら、絶対に決して起こって欲しくない事態を目にして縮み上がってしまうだろう。宇宙空間に行ったことのない人にとってもかなりスリリングだと思う。冒険と、もし物事が悪い方向に向かい始めた場合に起こりうる危険が描写されているから。あの映画を見終わったとき、私は独り言も他の人たちにも言ったと思う。「サンドラ・ブロックはアカデミー賞に値する」



Q. 月での経験に匹敵するような
地球上での経験がありますか?

A. 月面にいる私の感情を表す言葉として最初に頭に浮かんだのは、「壮大な荒廃」だった。
人間の壮大さ、人類、地球という惑星、テクノロジーの成熟、想像力、大海を越えて可能性を拡げる勇気、月面着陸への夢、発展したテクノロジーの利用、夢の実行 —— その達成は人類の壮大な証明だった。だが同時にそれは荒廃でもあった。—— 地球上には私が月面で最初に目にした光景ほど荒れ果てた土地は無い。
私はそのとき自分が見ているものをはっきりと理解した。地平線に向かって、全方向に見えているもの。それは何百年も何千年も変わらない。遠くで月がカーブしているのが見えた。大気の無い、黒い空。寒さ。日の当たる地球上では誰も経験したことのない寒さ。—— だが14日間日が照り続けると、月面はとてもとても暑くなる。そこにはいかなる生命の痕跡もない。
そこは荒れ果てていた。地球上のどこよりも。

(訳注:質問と回答がちょっとズレていますがそのまま翻訳しました。もしかするとレスの付け間違いかもしれません)

Q. Mr.オルドリン。僕はあなたのような高名な宇宙飛行士がどんな音楽を聴くのかに興味があります。

A. えぇと、カレン・カーペンターのソフトな歌声が好きだ。
フランク・シナトラの歌う「Fly me to the Moon」はあまりに多く耳にしすぎた。だから新しい曲を作るのに興味がある。タイトルは「Get your ass to Mars」!

Q. ハイ、Mr.オルドリン!大志を抱いているエンジニアや天体物理学者でいっぱいの研究室に向けてなにかアドバイスを頂けますか?
それと……好きなアイスクリームのフレーバーは?


A. ココナツアイスクリーム
人間を宇宙へ転送することに時間を浪費するな。その代わり、先進宇宙物理学で惑星間移動に使える可能性のある重力波を熟考しなさい。分解されて別の場所で再構築されることよりも、宇宙を浮遊することを楽しみなさい。



Q. 小さい頃、大きくなったらなにになりたかった?

A. 飛行機の操縦士!パイロット!ノートルダム大学のクォーターバックになった後に。

 └・君の夢が破れたことを気の毒に思うよ、Mr.オルドリン。

Q. 口論中の切り札として「あぁ、いいさ、俺は月を歩いたんだからな」ってどれぐらい頻繁に言ってる?

A. これまでにそういうことを言ったことはないと思う。ひどい自慢屋ではいたくないんだ。
それよりむしろみんなに理解してもらいたい。人生においてその瞬間を迎えるにふさわしい時間、ふさわしい場所に存在し、その機会を与えられた、とてもとても運の良いアメリカ人がいたことを。私の母が生まれたとき、彼女の名前はマリアンヌ・ムーン(Moon)だった。母は1903年、ライト兄弟が初飛行した年に生まれた。私は月に人類史上初めて着陸するという偉大な名誉に参加できた。さらに今、私はアメリカが世界の国々をリードして火星への永住を可能にすることに身を捧げている。これまでもそれに何年も打ち込んできた。私は幸運にもこの地球上に生まれてきた。アメリカという称賛に値する国に。

 └・"ふさわしい時間、ふさわしい場所に生まれる"、"母の名はマリアンヌ・ムーン"。
  スーパーヒーローのオリジンがそこにある。

 └・急げ!旧姓がマーズ(Mars)の女性を探すんだ!

Q. 宇宙でやりそこねて後悔してることがある?

A. 私のMIT(マサチューセッツ工科大学)の博士論文での技術がジェミニ計画で、それからアポロとスペースシャトルでも使われた。2人乗りのジェミニ計画において、自分には飛行するチャンスがないように思えたときはとても落胆したよ!そのときは私がバックアップの乗組員以外になれることは予定されていなかった。だが悲劇のストーリーは変化し、私はジェミニ9号の副操縦士になった。その後ジェミニ12号の最後のミッションではメインの乗組員になった。空軍での1番の経験はジェミニ9号と12号だ。だがジェミニ9号での使用は失敗に終わった。その後私は、無重力環境訓練施設の水中で訓練する最初の宇宙飛行士になった。それ以前の10年間スキューバダイビングをやっていたから、水中での訓練はとてもとても効果的だろうとわかっていた。宇宙船外で設備を使って自由飛行すること(『ゼロ・グラビティ』でジョージ・クルーニーが演じたキャラクターがジェットパックを使ってやっていたことだ)を可能にする、その難しい手続きをやり遂げる大きな自信が私にはあった。—— 不運にも、NASAはその実験をキャンセルしたがね。

関連記事:【ハリウッドスター兼スパイ】ジョージ・クルーニーだけど、なんか質問ある?【兼靴職人】

Q. 宇宙で経験した最も恐ろしい瞬間は?

A. あれは月面を離陸し、司令船のマイク・コリンズとランデブーを完了した後だったと思う。私たちは接続/連結を試みた。チェックリストは1つの手順を示していた。だが私はわずかに違った方法でそれをやることを考えた。ローリング(訳注:機体の前後を軸とする回転)とピッチング(機体の左右を軸とする回転)とで。一時の出来心で、そのほうが良いと思ったんだ!
だがそれは良い方法ではないとわかった。そのせいでプラットフォームのロックが起こったから。宇宙船をコントロールし、ドックまでの数フィートを飛び、もう片方の宇宙船と接続するための主要な小型ロケットエンジンと誘導装置が使えなくなった。私のミスだった。私が船長に違うやり方を提案した。私が自分が何を話しているかわかっていると思ったのは船長のミスだった。2人ともミスを犯した。それをもたらしたのは私だ!その後私たちは「補助誘導」システムでリカバリーに成功した。
(私はこのことを多くの人の前で認めてはいない)
(しかしヒューストンの宇宙飛行管制官たちは、その問題が起きている間、あるいは起きた後、なにが起こったかを確実に知っていたと確信している。だが幸運にも、彼らが告げ口をすることは無かった)

Q. 君たちの月面着陸がウソだったって主張する人たちについてはどう感じてる?


A. 個人的に、本当に思慮深い人にとって明白なものには多くの時間を浪費しないんだ。カール・セーガンについて最近話をしたよ。彼はとても先見的な見解を述べた。彼は言った。"非凡な見解を信じられるものとするには非凡な証拠を必要とする"。
私たちが月に行っていないと言う主張を裏付ける非凡な証拠は(私の知る限り)存在しない。月周回衛星ルナー・リコネサンス・オービターから撮った写真が何枚もある。それは私たちが月から帰ってきたときに描写した実験の全てをはっきりと示している。それらは私たちがそこにいたと言う証拠で、真実を告げている。ニール・アームストロングのトレッキングの痕跡さえ見ることができるよ。

シブレル事件
2002年9月、「アポロ11号の月面着陸は捏造だ」と主張する映像監督バート・シブレルBart Sibrel)が、オルドリンをビバリーヒルズのホテルで待ち伏せし、突撃インタビューを試みた際に暴行を受けたとする事件である。

オルドリンの弁護士によると、シブレルはオルドリンを壁に押し付け、「聖書に手を置いて『月に行ったことは事実だ』と誓ってみろ」と強制したうえで、「行ってもいないこと(月面着陸)についてのインタビューや著作で報酬を得るのは、詐欺・窃盗行為だ」と詰め寄ったとされる。

Wikipediaより 

Q. 月の砂に寝転がって月の天使を作る誘惑に、どれぐらいかられた?
(訳注:雪の上に寝転がって手足をばたつかせて天使の形を作る遊びのこと)

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 └・宇宙で宇宙服を洗うのにどんだけの金がかかるかわかってんのか?

  └・おいくらぐらい?:P

   └・天文学的金額だ!

A. 全く誘惑されなかったよ。私は自分の白い宇宙服をできるだけ清潔なままで保ちたいと思っていた!

 └・軍人としてあなたが言っていることが完全に理解できる!

Q. リアル"バズ・ライトイヤー"でいるのってどんな感じ?

A. 私のTwitterアカウントは@TheRealBuzzなんだ!
『トイ・ストーリー』の製作者たちは、あのキャラクターにルーナー・ラリーよりも良い名前をつけたがっていた。—— そしてそれはバズ・ライトイヤーになった。彼らは名前をもっと本格的な物にしたかったんだ。自分の名前をエドウィン・ユージーン・オルドリン・ジュニアからバズ・オルドリンに変えた今、私は真剣にミドルネームを付け加えることを考えている。—— そうしたらバズ・ライトイヤー・オルドリンになるだろう。

 └(バズ) 姉は私が赤ん坊の頃に、私のことを"バザード"と呼んでいた。—— 彼女は"ブラザー"と言えなかったんだ。だから私は生まれてこの方"バズ"なんだよ。

訳注:映画『トイ・ストーリー』のキャラクター、バズ・ライトイヤーははじめルーナー・ラリーという名前だったが、バズ・オルドリンにちなんで現在の名前が付けられた)



Q. 宇宙人を信じてる?アポロ11号の旅で目撃したものは?

A. アポロ11号の月への旅路の途中で1つの光が現れ、私たちと並んで移動するのを窓から目撃した。それがなんであったかという解釈はいろいろある。他の国や他の世界からやってきた他の宇宙船だった、という解釈の他にも。—— その光は私たちが分離したロケットだったかもしれない。あるいは私たちがロケットから着陸船を取り出したときに外れた4枚のパネルだったかもしれない。2つの宇宙船は向かい合っていて、4枚のパネルがとても近くで外れた。私は完全に確信している。私たちはそれらのパネルの一つが太陽光を反射しているのを見たのだと。どのパネルかだって?それはわからない。だから専門的に言えば、その光の定義は"未確認"になるだろう。
私たちはそれがなんだったかを正確に理解しているし、地球に帰還した後で任務の報告をし、目撃した物を正確に説明した。私はこの報告が世界に発信されたものと思っていた。だが見たところそうではなかった。だから何年も経った後、私はこれらの目撃情報を公開するために外国のテレビ局のインタビューを受けた。アメリカにいるUFO信者は、私に対してとてもとても起こっていたよ。私が彼らにその情報を与えていなかったことに。あれは宇宙人ではなかった。"非凡な見解は非凡な証拠を必要とする"。カール・セーガンの言葉だ。宇宙人は私たちの銀河系にいるかもしれない。他にも銀河系は何十億と存在する。宇宙のどこかに生命が存在するという可能性は、ほぼ疑う余地がないものだ。それはさほど並外れたことでも、特別なことでも、異常なことでもない。地球の生命は今日の段階まで徐々にゆっくりと発展してきたんだ。他の生命の証拠があるかもしれない場所は、何百光年も向こうかもしれないがね。

カール・エドワード・セーガン(Carl Edward Sagan, 1934年11月9日 – 1996年12月20日)は、アメリカ天文学者作家SF作家。元コーネル大学教授、同大学惑星研究所所長。NASAにおける惑星探査の指導者。
Wikipediaより

Q. 人類初の火星でのミッションのロケット打ち上げ前に、乗員と言葉を交わす機会があったとしたら、彼らになにを言う?


A. 「君たちは地球がその誕生以来生み出してきた中で、おそらく最も大志にあふれ、最も歴史的な開拓者であることを理解しなさい」
「君たちは残りの人生を人類のため、開拓に費やすという偉大な名誉を与えられている」
それから。「楽しんで!

(バズ)
自分が夢見ていることに注意深くありなさい。それは君の身に起こるかもしれない。なにかを夢見ている人は備えておかなければならないよ。
ありがとう! 

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NASAは2030年に火星の有人探査を計画しているそうです。実現したら再び全世界に大きな衝撃が走るんでしょうね。

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