現在日本でも上映中のディズニーアニメ映画『ベイマックス』の制作スタッフがredditに登場！ベイマックスのデザインや日本とサンフランシスコをミックスさせた舞台作りなど、『アナと雪の女王』に次ぐディズニー市場第２位の大ヒットスタートを記録した人気作品の制作の裏側を語っています。
※詳細なネタバレはありませんが、予告編で示されている程度のストーリー展開には触れています。
元スレ： (2014/10/10)
（↑日本の予告編）
Q. ベイマックスはすごく可愛くて、すごく愛らしいね。ベイマックスのデザインやキャラクターは何にインスパイアされたの？
A.
Q. 映画を作るのに何回サンフランシスコと東京へ「リサーチ旅行」に行く必要があった？
A.
A.
Q. サンフランシスコ人として、サンフランシスコがもうひとつの大好きな都市・東京とミックスされた姿がとても気に入ってるよ！サンフランシスコ人として画面の中で探し出すべき小さなサンフランシスコ的要素がある？それと「サンフランソーキョー」を創り上げたプロセスを詳しく説明してもらえるかな？
Q. 原作コミックの『BIG HERO 6』ではシルバーサムライとサンファイアがチームの一員だ。どっちも『X-MEN』メディアに目立つ形で取り上げられてる。それが『ベイマックス』に彼らがいない理由だと僕は思う。でももし彼らが『ベイマックス』のチームの一員だったら、彼らのキャラクターをどうしたと思う？原作のキャラクターを映画のトーンや美学にどう合わせた？
A.
Q. 日本の千葉からこんにちは！私はアニメーションを学ぶために大学に行きました。アニメーター志望者がどうやって足がかりを得たらいいかアドバイスをもらえますか？
単なるイースター・エッグだと思っていた某人物が全部かっさらっていって驚きました。
『アナと雪の女王』『シュガー・ラッシュ』『塔の上のラプンツェル』などのイースター・エッグも隠されているそうです。
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※詳細なネタバレはありませんが、予告編で示されている程度のストーリー展開には触れています。
元スレ： (2014/10/10)
(OP)
『ベイマックス』のクリス・ウィリアムズ、ドン・ホール、ロイ・コンリ、ポール・ブリッグスだよ。ＡＭＡ（なんでも聞いて）！
ハイ、みんな。僕らは『ベイマックス』の製作チームだよ。ドンとクリスは監督。ポールはヘッド・オブ・ストーリー。ロイはプロデューサー。今日はニューヨークシティのreddit本社にいるよ。 昨日はニューヨーク・コミコンに参加して、昨夜は試写会だったんだ。
（↑アメリカの予告編）
君たちの質問を楽しみにしてる。なんでも聞いて！
（左上：クリス 右上：ポール
左下：ロイ 右下：ドン）
（↑日本の予告編）
Q. ベイマックスはすごく可愛くて、すごく愛らしいね。ベイマックスのデザインやキャラクターは何にインスパイアされたの？
A.
(ドン) ええと、僕は３年半前にカーネギーメロン大学へリサーチ旅行に行った。ソフト・ロボティクスの研究者と会って、ほとんど未完成の膨張式ビニールアームを目にしたんだ。その瞬間、その場で僕はそれが僕らのベイマックスになるだろうと思った。完璧に抱き締めたくなるようなロボットになるだろうから。それにそれが僕らが求めているもの、つまり魅力的で、抱きしめたくなるようなロボットだったから。
(クリス) それに僕らはデザインは無作為であるべきでなく、意味を持つべきだということ話していた。さらにベイマックスはヘルスケアロボットになるだろうとも考えていた。だからベイマックスはヘルスケアモード時に患者をケアするだろうし、人を怯えさせないデザインを求めていたんだ。
(ポール) ベイマックスのクールなところは、シンプルさとデザインだ。ストーリーボード上においても。単純な瞬きひとつに宿るパワー。人はとても多くの感情をベイマックスに当てはめる。それは人が彼に対して感じているとても大きな繋がりだよ。
(ドン) ベイマックスは若干宮崎駿監督の要素を持ってる。具体例が欲しいなら……２つの目とそれを繋ぐ１本の線は、東京のある神社で見た鈴にインスパイアされたものなんだ。
Q. 『ベイマックス』（原題：『BIG HERO 6』）製作で一番楽しんだことは？それと、どうして「６」？A.
(ドン) マーベルのコミックが原作で、チームのメンバーが６人だから。
(クリス) あー……製作で一番楽しんだこと？うんと、昨夜は確実に楽しかったよ。もうだいたいやり終えた。観客を入れての上映……
(ポール) ジョン・ロミータ・Jr.（訳注）に会うこと！コミックヒーローに会う機会だ！
(ロイ) 僕はストーリーのプロセスがとても好きだった。ストーリールームに座って笑うのが大好きだったよ。
(ドン) えぇと、１つだけ挙げるのは難しいな。映画のどの段階もずっと楽しんでいたから。僕の他に１人２人しかいなかった企画段階から、完全なプロダクションクルーが加わって、夜の９時から１０時まで予定が入っていた日々まで。プロセスのどの段階もすごく楽しかった。昨夜の観客を入れての初の上映会でついに最高潮に達したよ。本当に魔法のようだった。
(クリス) 昨夜の観客は素晴らしかったね。本当に信じられないほどだった。
（訳注：『アメイジング・スパイダーマン』『アイアンマン』『キック・アス』などで知られるコミックアーティスト）
（訳注：『アメイジング・スパイダーマン』『アイアンマン』『キック・アス』などで知られるコミックアーティスト）
ビッグ・ヒーロー・シックス（Big Hero 6）は、アメリカ合衆国の漫画レーベルマーベルコミックスに発売されたコミック作品のタイトル、及びそれに登場するスーパーヒーローのチーム名である。日本をあらゆる敵から守るために、日本政府と「ギリ(Giri)」社の計画によって、6人の超能力を持つ日本人が集められて結成された。
Q. 原作コミックのどの部分に惹かれて、映画化したいと思った？
A.
(ドン) クレイジーに思われるかもしれないけど、タイトル（原題：『BIG HERO 6』）にひきつけられたんだ！BIG HERO 6が日本のスーパーヒーローチームだと分かって、原作コミックを読んだ。あの作品のトーンが本当に気に入ったよ。明るいトーンのコミックで、キャラクターは面白くて魅力的だった。
(ロイ) 僕らがあのコミックを選んだとき、マーベルは僕らにストーリーを完全に自由に組み立てることを許してくれた。最高だったよ。
(ロイ) 僕らがあのコミックを選んだとき、マーベルは僕らにストーリーを完全に自由に組み立てることを許してくれた。最高だったよ。
(ドン) それからキャラクター……ロボットに関しては、スクリーン上でかつて一度も見たことのないようなロボットを投入しなきゃいけないと分かってた。だからカーネギーメロン大学へ取材旅行に行って、ソフトロボティクスの研究者を見つけたんだ。その経験のおかげでとてもユニークなロボットをスクリーンに送り出すことができた。ベイマックスのヘルスケアペルソナはリサーチ旅行に由来してるんだ。多くのソフトロボティクスはヘルスケアロボットを作っているヘルスケア産業で使われることになっているから。
Q. 映画を作るのに何回サンフランシスコと東京へ「リサーチ旅行」に行く必要があった？
A.
(ドン) ハハ、ワォ！
(クリス) 「ある程度」 はちゃんと本当の取材を行ったよ。
(ロイ) カギカッコは不要だ！
(ドン) 僕らは２度東京に行って……もう、すごく魅力的だった。本当に素晴らしかったよ。
(クリス) サンフランシスコへは何回行ったの？
(ドン) ５、６回かな……
(ロイ) 僕は昔サンフランシスコに住んでたんだ。
(ドン) サンフランシスコ、僕はあの街の象徴が大好きなんだ。一目でどこかわかる。雰囲気も大好きだね。東京は本当に別世界だ。言うまでもなく、人々はすごく礼儀正しいし、とても清潔で未来的で、まるで自分が未来にいるみたいに感じるよ。
Q. 『アナと雪の女王』が驚異的な成功を収めたせいで、『ベイマックス』が『アナと雪の女王』の次にディズニーが送り出す最初の映画として、期待に沿うことができないかもって誰か心配した？A.
(ポール) 僕は『ベイマックス』は『アナと雪の女王』に続くのに完璧な映画だと思うよ。完全に違った体験を観る人に与えるし、ストーリーは同じぐらい素晴らしいから。
(ロイ) 僕らは１つのチームとして働いてる。だから成功はさらなる成功に拍車をかける、うまくいけば。クリスは『アナと雪の女王』にも参加してオーケンの声優をやったんだ。それにポールは両方の作品のヘッド・オブ・ストーリーだよ。
Q. 映画制作でよくわからないところがあるんだけど。そんなに大きなプロジェクトの許可をどういう風にディズニー/マーベル・エンターテインメントからもらってるんだい？
(ロイ) 僕らは１つのチームとして働いてる。だから成功はさらなる成功に拍車をかける、うまくいけば。クリスは『アナと雪の女王』にも参加してオーケンの声優をやったんだ。それにポールは両方の作品のヘッド・オブ・ストーリーだよ。
A.
(ドン) うーん。僕らはジョン・ラセター（『ベイマックス』製作総指揮）にプロジェクトを提案したんだ。ジョンは僕らにアイディアを少なくとも３つ考えだすことを求める。そしてその３つともが監督たちを夢中にさせるものでなくちゃならない。
『ベイマックス』に関しては、５つのプロジェクトのうち、そのプロセスを通過したのが『ベイマックス』だった。はじめにやるのはトップに立つ提案をすることだ。提案するのは、世界とキャラクターと、かなり大雑把なストーリーの趣旨だけ。基本的にジョンはストーリーの感動的な部分を知りたがる。詳細な説明じゃなくて、全くの概要だけど。
その後僕らはプロジェクトに取り掛かって、実際にリサーチを行う。ストーリーの掘り下げはまだしない。世界を研究して、それに没頭するんだ。十分なリサーチが終わったら、ストーリーの肉付けを始める。
ビジュアルの構成要素は全体を通して、でも早い段階にやる。僕らの人手は多くない。クルーはかなり少人数にしようとしてるんだ。ビジュアル開発はもう少し後、ストーリーの理解が深まってから。
『ベイマックス』は構想から完成まで３年半かかったよ。
(ロイ) ３年半ってアニメーション映画としてはかなり短いんだよ。普通は５年かかる。
その後僕らはプロジェクトに取り掛かって、実際にリサーチを行う。ストーリーの掘り下げはまだしない。世界を研究して、それに没頭するんだ。十分なリサーチが終わったら、ストーリーの肉付けを始める。
ビジュアルの構成要素は全体を通して、でも早い段階にやる。僕らの人手は多くない。クルーはかなり少人数にしようとしてるんだ。ビジュアル開発はもう少し後、ストーリーの理解が深まってから。
『ベイマックス』は構想から完成まで３年半かかったよ。
(ロイ) ３年半ってアニメーション映画としてはかなり短いんだよ。普通は５年かかる。
(クリス) かなり短いって？
(ロイ) 著しく短かったと言おう。反論は止めてくれ！ハハ！
(ポール) 何の話してたんだっけ？
Q. サンフランシスコ人として、サンフランシスコがもうひとつの大好きな都市・東京とミックスされた姿がとても気に入ってるよ！サンフランシスコ人として画面の中で探し出すべき小さなサンフランシスコ的要素がある？それと「サンフランソーキョー」を創り上げたプロセスを詳しく説明してもらえるかな？
A.
(ロイ) クールだね！あの街を作り上げるために、基本的にはサンフランシスコの米国地質調査所を利用したよ。それと全ての建物の建築プランを手に入れるためにサンフランシスコの都市開発審査事務所も訪れた。だからサンフランシスコ人の君が見たらすごくたくさんのランドマークや通りの建造物に気づくと思うよ。
(クリス) 僕らは実物よりも高さを増して、アニメーションの中で上手くいくように誇張した。その後で西洋美と東洋美をブレンドしたフィルターで処理したんだ。
(ドン) 僕らのバージョンのコイト・タワーに特に注意して見てみて。すごく良いから。
(ロイ) それと、上手く出来た物の１つはサンフランシスコの"照明"。片側に入江と海があること。それに空気の質もかなりサンフランシスコっぽい。
(ドン) ジョン・ラセターが映画に取り込むことを熱望していたものの１つが、サンフランシスコの照明だった。そのためだけに一度１人でリサーチ旅行に行くことになったよ！
(クリス) その照明だってシーンの日時に左右される。太陽は空の正しい位置になきゃいけない。霧が流れる方角でさえも。ジョン・ラセターがサンフランシスコを熟知してるせいもあって、もし太陽が間違った場所にあったら彼に気づかれるだろうから！
(ポール) それにフレッドがサワードゥ・ブレッドボウルの中のFROOT LOOPS（ケロッグ社のシリアル）を食べてるシーンも入れた！
(ドン) あれってめちゃくちゃサンフランシスコっぽいよね。
(クリス) たくさんのイースター・エッグ（映画の中の隠し要素）もあるよ。クルーはかなりの量のイースター・エッグを入れようとしていて、ドンと僕は彼らにやめるように言わなきゃならなかった。馬鹿げたものになりそうだったんだ。
関連記事：【アメコミ界の巨匠】スタン・リーだけど、なんか質問ある？【アイアンマン/スパイダーマン/X-メン/etc】
Q. 世に知られていない無名のコミックを大きなスクリーンに持ってくる上で最大の課題はなんだった？
A.
(ロイ) まさにバランス、だよね？バランスが常に最大の課題だよ。
(ドン) スーパーヒーローのオリジンストーリーを、１人の子どもが兄を亡くし、兄のロボットがその子をどう癒すかという感動的なストーリーの中に織り込もうとする挑戦。
(クリス) えぇと、つまり、そういうたくさんの物事がオリジンで……性質が完全に違う要素がたくさん含まれた映画をやることが本当に最大の課題だった。僕らはこの映画が多くの異なるものの混合物になるだろうとわかっていた。西洋と東洋、ディズニーとマーベルの中間物。扱うのはスーパーヒーローのオリジンストーリーという１ジャンルだけじゃない。普通のアニメーション映画ではかなり単純なプロットと少ないキャラクターが求められるけど、『ベイマックス』にはもっと密度の濃いプロットと普通より多いキャラクターが含まれていて、そのことは常に問題になろうとしていた。でも僕らはその障壁を乗り越えられたとき、この映画が今まで見たことのない特別なものになるだろうと分かっていた。だから最大の課題はストーリーの密度だね。
(ポール) 大きな課題の１つはヒロを好感の持てるキャラクターにすることだった。長い間彼は１４歳の嫌な奴だったから。脚本のロブ・ベアードとダン・ガーソンがヒロに独自のスタイルを見つけてやって、本当に人好きのするキャラクターにしてくれた。僕は彼らを褒め称えなきゃいけない。道を踏み外した１４歳の子どもに可愛げを持たせることは難しいからね。
(ポール) 大きな課題の１つはヒロを好感の持てるキャラクターにすることだった。長い間彼は１４歳の嫌な奴だったから。脚本のロブ・ベアードとダン・ガーソンがヒロに独自のスタイルを見つけてやって、本当に人好きのするキャラクターにしてくれた。僕は彼らを褒め称えなきゃいけない。道を踏み外した１４歳の子どもに可愛げを持たせることは難しいからね。
(ロイ) 幸運にも、今回のプロセスはストーリーをじっくり蒸留する時間を僕らに許した。僕らはいろんな困難な状況を耐え抜き、この映画のストーリーがバランス良くて、感情に訴えるものだと確認するためのプロダクション開始前の上映を乗り越えてきたんだ。
A.
(ドン) うーーん、深い分析だね。
(ロイ) ユニバース・シフトについて議論しよう。
(クリス) ディズニーとマーベルは僕らが２つの世界を分けておくべきだということに同意した。
(ドン) 僕らが実際にインスパイアされた原作コミックの『BIG HERO 6』は、クリス・クレアモントが描いた６話のミニシリーズ版なんだ。映画のチームはそのシリーズのチームに基づいていて、そこにシルバー・サムライやサンファイアは含まれていないんだよ。
Q. 日本の千葉からこんにちは！私はアニメーションを学ぶために大学に行きました。アニメーター志望者がどうやって足がかりを得たらいいかアドバイスをもらえますか？
A.
(クリス) 四六時中描くこと！スケッチブックを持ち歩くんだ。
(ドン) ディズニーには素晴らしいインターンシップ制度があるよ。ディズニーアニメーションをチェックして。
Q. もしアイアンマンとベイマックスが戦ったら、どっちが勝つ？
A.
(OP)（回答にご満足頂けましたか？）君たちと話してとても素晴らしい時間を過ごせたよ。後日もっと質問に答えるために戻ってくるつもりだ。だから質問を続けて！『ベイマックス』製作チームより
単なるイースター・エッグだと思っていた某人物が全部かっさらっていって驚きました。
『アナと雪の女王』『シュガー・ラッシュ』『塔の上のラプンツェル』などのイースター・エッグも隠されているそうです。
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