今回はカリフォルニアのディズニーランドでキャラクターとして働いていた女性によるAMA(なんか質問ある?)です。オーディションの様子から理不尽な就業規則、クビになった理由まで、夢の国の裏側を大激白!!楽しい夢の国のイメージを壊したくない方は、読まない方がいいかもしれません……。でも素敵なエピソードもありますよ!


medium_4048997644
photo credit: jackieleigh via photopin cc
(OP)
ディズニーランドの元キャストよ。「ふしぎの国のアリス」のアリスを演じていたの。AMA(なんでも聞いて!)。

3年間あそこで働いていて、「ピーター・パン」のウェンディ役もやってた。
あらかじめ言っておくと。
NO、あそこに地下トンネルはないわよ。
YES、LAマガジンの取材を受けたジャック・スパロウ役とは知り合いよ。あいつキモかった。女性陣の誰も彼のことが好きじゃなかった。
なんでも聞いてね。答えるわ。



Q. (mod) 俺は今までこんなにも/r/IAmAの管理人でいて良かったと思ったことはない!君はおそらく俺がかつて目にした中で1番可愛い女の子だ!バンザーイ!!AMAやってくれてありがとう!

(訳注:/r/IAmA("なんか質問ある?"板)のmoderater(管理人。通称mod)は、匿名のAMA投稿者に写真などのなんらかの証明を要求できることになっています。証明ができず、なりすましと判断された投稿はmodによって削除されます。)

 └・君すっごく楽しそうだな

  └(mod) 彼女、マジで信じらんないぐらい可愛いんだぜ!あぁ、彼女は完っ璧にアリスだ。

A. まぁ、ありがとう♪ :D

  └・僕はmodが信用に足る人物かどうか判らない。したがって、君はここに写真を投稿すべきだ。

   └(OP) modを信じてあげて。;)

Q. 最も厳しくて馬鹿馬鹿しかったディズニーの就業規則って何?

A. 最悪だったのは出勤記録。決められた時間より早く記録することは許されていないの。だから時間になるまで待たなければいけないのよ。でももし1分でも遅れたら、会社はあなたを解雇するためのポイントを得るの。例え私がメイクしてウィッグを被るために30分早く来ていて、準備で忙しくて出勤記録をつけることを忘れたとしても、彼らは私がそこにいるのを知っているのにそれを遅刻に数えるの。このルールのせいでたくさんのキャストが解雇されたわ。

 └・衣装に着替えたりメイクしたりする時間は給料もらえないの?

  └(OP) えぇそうよ。でも正直言って、ちゃんとメイクして、きちんとウィッグをつけて、全ての衣装を身に着けるには、1時間あっても足りないわ。私は完璧なアリスになりたかったから早く行ってたの。

   └・法的には準備時間も給料を払わなきゃいけないんだぜ。

    └・ディズニーじゃ、あのネズミが法律なんだよ

Q. マジでウォルト・ディズニーの頭が冷凍保存してあんの? 

A. あははは、何ですって? 

Q. 二日酔いとか、まだ酔った状態で仕事に行ったことある?他の人のでも良いからなにか面白い話を聞かせて。

A. 実はオーディションのとき二日酔いだったの(笑)。
それから、デイジーダックをやってた4フィート10インチ(訳注:約147cm)ぐらいの女の子がいたんだけど、彼女は毎日午前6時の売春婦みたいな格好で、酒の匂いを漂わせて職場に現れてたわ。でもそんなに小さい人は珍しいし、ディズニーからはお咎め無しだった。

Q. オーディションはどんな感じだった?どれぐらいの人が受けに来てた?

オーディションは2日あって、約1,000人の応募者から最終的に8~10人ぐらいに絞られるの。はじめは10人が1列に並んでざっと見られる。それから部屋の両端に振り分けられていくの。あなたと同じ側に太った女の子がいたら、そこで御終いってわかるのよ。だから部屋の片側は泣いていて、もう片側は居心地悪くしている。でも笑い出すのをこらえているの……醜い人たちが送り返されることに。
そのあとダンスの審査があるわ。ダンスのルーティーンを教えられて、マネージャーの前で4人ずつ二度ダンスするの。全員が終わったら番号を呼ばれる。再び部屋の中で分けられるの。もしダンスの上手い人と同じ側だったら、最初と同じよ。下手な人は送り返される。
その後でウィッグをかぶせられる。彼らが気に入ったら写真を撮られる。もし彼らが本当に気に入ったら、全ての衣装を着るように言われて写真を撮られる。その後部屋に入れられる。たぶんこの時点で100人が残ってる。1人ずつ呼ばれて、翌日来るように書かれた紙をもらうか、家に帰るように言われる。
翌日は20人ぐらいが会場に戻ってくるわ。次は訛りとアドリブのテスト。それから歌って、もう一度踊る。その後座って面接ね。このときにほとんど合否が伝えられるわ。
私が合格したときは1,000人中12人が合格だった。つまり12人のフェイスキャラクター(訳注:着ぐるみではなく、衣装を付けて演じるキャラクター)ね。私はそのオーディションで合格した唯一のアリスだったわ。

 └・「アメリカン・アイドル」みたいだ……あいつらパクったな!

 └・結果発表はCM明け?

  └(OP) ハハ、だったら良いのに。

Q. キャストの中にはヒエラルキーが存在するの?生身で演じてる人は着ぐるみより大事にされるとか、着ぐるみを見下してるとか。

A. 確かにあった。高校生のスクールカーストのメンタリティと同じよ。フェイスキャラクターはヒエラルキーの頂点に立っている、高校で言うと「人気者」の子どもたちね。その次が着ぐるみ。その下にスタッフ。ついでにそれ以降は下り坂。フェイスキャラクターのほとんどは、「自分たちが格好良すぎる」せいで着ぐるみキャラクターや他の部署のスタッフとはランチのテーブルを相席しないことがあったわ。
それにステージ上にいようといまいと、みんなに注目された。私はそういう感じがあまり好きではなかったと思う。同じ従業員なのに他の人々の注目を集めるのは変な感じがしたわ。賃金問題も同じぐらいあった。フェイスキャラクターは時給が5ドル高かったのよ。
(訳注:アメリカの高校のカフェテリアでは、スクールカーストの階層ごとに座れるテーブルが暗黙の了解として決まっていて、下のカーストの生徒とはランチを食べない、話しかけないというのはよくある話だそうです(アメリカ人の友人談))

関連記事:【夢の国】ディズニーの着ぐるみの中の人だったけど、なんか質問ある?【厳しい現実】

Q. 君が目撃した中で1番ひどいと思ったスタッフの行いは?

A. 他のスタッフをクビにするために嘘の報告書を作った。

Q. ディズニーが客にやった1番ひどいことは? 

A. チケットの価格設定

Q. 娘が3歳のときにオレゴンからディズニーランドに連れて行ったんだ。娘は可愛らしいお店と建物に夢中だった。あの日僕らはレストランにいて、他には誰もいなかった。そのとき「ふしぎの国のアリス」のほとんどのキャストが入ってきて、娘の隣に座った。娘はすごく恥ずかしがり屋だったけど、娘がランチを食べている間、キャストはすごく感じ良く優しく接してくれたよ。

A. 私は子どもたちをそうやって驚かせるのが大好きだったの。雨の日にホテルに押し込められてるときは、子どもが泊まってる部屋に行き着くまでランダムに電話をかけたものよ。子どもが出たら、私がホテルに彼らを訪ねてきたと教えるの。子どもたちは疑いながらエレベーターを降りてくる。着いた先に私がいるのを見たときの子どもたちの顔はプライスレスよ。もう一度あれをやるためにお金を払っても良いわ。

 └・ハハ、それは素晴らしい。でも……両親はOKだったの?ランダムに電話をかけて誰もヘンに思わなかった?

  └(OP) ご両親も子どもたちと来るわよ。誰も子どもだけでロビーに行かせたりしないと思う。
裏目に出たことはないわ。皆いつもすごく楽しんでた。みんなそういうことが起こるのを期待しながら、でも現実には起こらないと思いながらパークに来てるんじゃないかしら。だから現実に起こったときにそれが魔法のように感じるのよ。

   └・それは君が個人的にやってたの?それともオフィシャルに?

    └(OP) 個人的によ。楽しいことをやるのに誰の許可もいらないわ。それに、やる前に許可を得るよりやっちゃった後で許しを乞う方が簡単よ。

     └・これは女性用の人生哲学だ。男じゃこうはいかないぜ。



Q. セレブに会った?


A. たくさんね。全員の名前を挙げると一日中ここに座ってなきゃいけなくなるわ。でも1番お気に入りだったのはトラヴィス・バーカー(訳注:アメリカのポップパンクバンド、Blink-182のドラマー)とシャナのカップル。彼らの子どもたちは素晴らしくって、シャナの娘さんとはたくさん写真を撮ったのよ。彼らがパークを訪れたときは、毎回出くわしてたと思うわ。

 └・も っ と !!!!!

  └(OP) OK、いいわよ!!!!!叫ばないで。デニス・リチャーズは私が人生で出会った中で一番糞生意気な女よ。ジョニー・デップと彼の子どもたちは大好きだったわ。彼らは英語よりフランス語で話すの。それからメリッサ・ジョーン・ハートと彼女の可愛らしい息子さんも大好き!彼女の家族はみんな感じが良かったわ。彼女の妹さんはアリスになりたいって言ってた。

   └・(おとなしく座る)……ありがとう。

Q. 君を見たことがあると思う。君の恋人は君の役をどう思ってた?役を演じているときにデートに誘われたことある?それからゲストとして、どうしたらキャストの仕事を楽にできる?

A. 当時の恋人はあんまり気にかけてなかった。1度会いに来たけど、好き好んできたわけじゃなかったわ。少なくとも20回は結婚の申し込みを受けて、「でも、私まだ12歳なの」って答えた。ゲストに出来る簡単なことは「サインブックを買うな」。キャラクターたちはあれが大っ嫌いなの。一番良いのは、礼儀正しく接して、さっと写真を撮るか、さっとハグするか、よ。それにキャラクターがその場を離れる必要があるときはちゃんと理解して受け入れること。

 └・ってことは、男たちが寄ってきて「結婚してください」って言ったの?

  └(OP) そうよ。1人は指輪まで持ってたわ……o_O

Q. (訳注:長いので編集しました…が、長いです。ラブストーリーに興味がなければ下線部まで飛ばしてください)
このAMAが僕の顔を笑顔にしたなんて、君には思いもよらないことだろう。僕は君がこの話を気に入るかもしれないと思っている。なぜなら僕はキャストに近づいてデートに誘った男の1人だから。計画的にやったことじゃなかったし、後にも先にもそんなことはやっていない。

彼女もまたアリスだった。彼女は普通のアリスじゃなかった。僕の目は彼女に惹き付けられた。だから彼女にゲームを仕掛けようと思った。周りに人だかりはなく、アシスタントのスタッフもいなかった。そこで僕は彼女と、隣にいたマッド・ハッターに笑えるジョークを言い始めた。彼らは僕のジョークを楽しんでいた。そのうち1人の子どもがマッド・ハッターに駆け寄ってきた。僕はアリスに向き直った。
「ちょっと年上の、お茶好きな良い友だちが欲しかったりしない?時々僕と、お喋りをする絵を見ない?」
彼女の当惑した顔が、僕が意味したことを理解するにつれて徐々に変化していくのを見るのは最高だった。彼女はただ笑って、「あなた、今日の午後はイモムシさんと水タバコをふかしていたの?」とたずねた。彼女は楽しい雰囲気を嗅ぎ取っていた。そしてサインが欲しいかと僕に尋ねた。あいにく僕は財布と車のキー以外何も持っていなかった。それを知った彼女は不機嫌になって、僕の手を掴むと売店まで走って引っ張って行き、僕にペンとノートを買うように要求した。僕は従った。彼女は僕からノートを奪って、ちゃんと用意してこなかったことをなじりながら、ノートで僕の頭を叩いた。痛くはなかった。ただ楽しかった。彼女はノートにサインをして、何も言わずにスキップで去っていった。僕はそこに立ったまま考えた。「今のは何だったんだ?」そして彼女がノートに書いたものを見た。電話番号とメッセージ。「午後7時に。Love。アリス」。予想もしていなかった結末だった。全ての出来事はたった2、3分で起こったことだった。

7時になるとすぐに電話をした。何を言ったら良いんだか全く分からなかった。誰かが電話を取った。アリスと変わってくれと頼むと相手はこう言った。「あら、"アリス"ならもういないわよ。でもあなたのことを全て話してくれたわ。私は今家に帰るところなの。だからシティウォークで1時間後に会いましょう」僕は同意してそこへ向かった。そのとき気がついた。彼女が衣装もウィッグも付けていないときどんな姿か分からないと。だけど彼女は僕を見つけた。彼女は可愛らしい背の低い女の子で、僕らの身長はゆうに1フィート(約30cm)は違った。僕らはテーブルについて、文字通り店が閉まるまで話し続けた。なにもかも、全てを話した。僕らは映画を見ることをすっかり忘れていたことに笑い合い、数日後にまた会う約束をした。

アリスを演じていないときの彼女は、とてももの静かで、内気で、思いやりのある女の子だった。でも彼女がアリスになったとたん、彼女はすごく……控えめに言っても楽しんでいた。2人でいるとき、僕らはアリスとマッド・ハッターとしてじゃれあうこともあった。彼女といることは完全なる喜びだった。

僕らは半年ぐらい一緒にいたけど、お互い納得して別れた。愛が足りなかったとか性格の不一致とかじゃない。彼女は早く結婚して子どもを欲しいと願っていて、僕はあの時点では若すぎた。僕らは彼女が結局夫を見つけるまで連絡を取り続けていた。そして決めた。これ以上連絡を取り続けたら、彼女が僕のところに逃げる誘惑にかられるかもしれない。それを理解した僕は、彼女を永遠に手放した。でも今でもアリスを見るたびに、それがアニメだろうと誰かが演じているものであろうと、それは僕の顔を笑顔にさせるんだ。
今では全てが夢だったように思えて怖いよ。本当に起こったことなのか自信がない。ウサギの穴に彼女と落ちて、その後現実世界に引き戻されたかのようだ。僕は彼女を手放したことを後悔していない。あの時の僕は若すぎた。でもたまに思うんだ。「もし」と。

彼女は言っていた。僕のアプローチは、知らない人が彼女の仕事中にやった中で一番素敵なことだったって。君がキャラクターでいるときに誰かがやった、1番素敵で、素晴らしいことってなんだい?

A. まぁ、なんて興味深い話なの。私もたくさん誘いをもらったけど、あの時は付き合ってる人がいたから興味なかったの。でもあなたの話は素敵に思えるわ。
誰かが私にしてくれたことで1番素敵だったのは、私のために綺麗な写真集を作ってくれたことよ。日本人の女の子たちが毎年私に会いに来てくれて、プレゼントしてくれたの。オーストラリアから来た別の家族も同じぐらい写真集をプレゼントしてくれたわ。(ちゃんと全部取ってあるのよ。)バレンタインデーに1日中みんなから可愛いカードをもらったことも思い出すわ。 


Q. ディズニーの給料はどうだった?


A. 仕事中に得た傷と、首と背中の半永久的なダメージに見合うだけはもらってなかったわ。

 └・傷?なんで?セリフをとちってマネージャーにぶたれたとか?何が起こったんだ?

  └(OP) いいえ。傷を負ったのは「お茶の時間」(別名:休憩時間)に入ろうとしているときだった。ゲストたちにまた戻ると言って立ち去ろうとしたの。そしたら怒り狂った車椅子のご夫人が、「今すぐサインをよこせ!!」と叫んだ。私はそれって死ぬほど失礼だと思った。だから礼儀正しく返事したの。「ウサギとのお茶の時間が終わったら、またすぐに戻って来ますわ」直後に私は激しい鉛筆型の痛みを感じた。刺されたところからは血が流れていた。私はキャラクターのままでその場を去った。どうやってアリスを演じ続けられたのか自分でもわからないけど、そうしたの。痛みに折れずに演じ続ける自分に驚いたことが2、3度あるわ。傷は6針縫った。楽しいひとときだったわ。言うまでもなく、ご夫人はサインをもらえなかったわよ。
首と背中の方は、太った子どもたちが抱きついてきたあとに足で首からぶら下がったの。私は96ポンド(約43.5kg)しかなかったから、80ポンド(約36kg)の子どもをぶら下げることは私の首に深刻なダメージを与えたわ。それから、ウィッグを剥ぎ取ろうとする人たちのせいで首を捻挫した。キツく装着してたから1度も剥ぎ取られなかったけど、悪ふざけしようとした10代の子たちのせいで重傷を負った。薄っぺらなメリージェーンの靴を履いてコンクリートの上を何時間も歩き回ることもダメージを与えたわ。 

   └・くそっ!車椅子をひっくり返してやったかい?

    └(OP) そうすべきだったわね……ハハ。

   └・なんでご夫人を訴えなかったんだ?

    └(OP) 相手が誰だろうと訴えるためのお金がないわ。

 └・少なくとも医療費はカバーしてもらったんだろう?仕事中だったんだから。

  └(OP) たぶん?傷を縫うのと、首と背中の初めの処置はカバーされたわ。でも一生痛む半永久的なダメージを持ってる。それはカバーされてない。:(

   └・それは最悪だ……君は同じ問題を抱えている人たちと一緒に訴えるべきだ。

    └(OP) どうかしら。ディズニーは私を雇っている間、首と背中にろくなものをくれなかったわ。怪我を負った人たちはたくさんいるけど、どうすることもできない。マッサージのためにお金を節約して寿命を1ヶ月かそこら延ばすだけよ。

Q. 警備員みたいなのはキャラクターの側にいないのか?

A. もしそれが繁忙期で、運が良ければ、お客さんを整理してくれるアシスタント役のスタッフが付くわ。春休みはずば抜けて最悪。3人の警官たちに暴徒から逃げるのを助けてもらったことがあるわ。身長5フィート(約152cm)の私にとってはかなり怖かった。警官たちが応援のために近くにいてかなりラッキーだったわ。もし「ユニット」でいたら、つまり同じ映画のキャラクターたちと一緒にいたら、出歩くのはより簡単になるけど、1人だとターゲットにしてくれって言ってるようなもんね。
 
Q. 小さい子どもは君が本当にキャラクターだと信じてた?可愛らしい子どものストーリーを聞かせてよ!

A. えぇ、たくさんの子どもたちが本当に信じてたわよ。とっても特別に思えたわ。
一番可愛い子どもの話は、難病の子どもの願いを叶える「メイク・ア・ウィッシュ」でやってきた女の子に会ったときのことよ。彼女は6歳で、病気のせいでほとんど目が見えていなかった。 でも人が側にいるかどうかはわかっていたの。彼女が来てくれた3日間、何時間も一緒に過ごしたわ。
最後の日、彼女の母親がすすり泣きながら私に言ったの。私がどんなに娘にとって天使のような存在か、彼らがすごく幸せで、娘が視力を全て失う前に私に会えて良かったって。彼女はアリスがキャラクターディナーに参加できないかと頼んだ。ワンダフル・ディズニー・ファッションのマネージャーたちはそれに「NO」と答えた。アリスはキャラクターダイニングの時間まで延長できないと言ったの。
私は「糞食らえ!」と言って衣装を脱いだ。そしてアリスの人形を買って、私自身としてディナーに向かった。彼女はほとんど目が見えていなかったから、私が青い衣装を着ていなければ気づかないと思ったの。ディナー中に母親に近づくと、彼女はすぐに泣き出し、私を抱きしめた。私は女の子にアリスの人形をあげて、「私はアリスの友だちよ」と言った。母親に連絡先を教え、その後も家族と連絡を取り続けたわ。
女の子はそのすぐあとに亡くなった。でも彼女の母親は彼女の美しい写真を私に送ってくれたの。私と2人で手をつないで小道を歩いている写真よ。それに今うちの壁にかかっている銀の天使もプレゼントしてくれたわ。女の子は私があげたアリスの人形と一緒に埋葬されたそうよ。それを考えると泣いてしまうわ。でもこの思い出を持てたことはうれしい。すごくたくさんの素晴らしいストーリーがあるけど、私の1番のお気に入りはこれよ。

追記:私の顔が写ってないから写真を見せるわ。この写真は冷蔵庫に貼ってあるの。:)

 

 └・くそっ、俺はこれからRedditを見るときは安全ゴーグルを装着することにするぜ。なにかが目に入っちまったようだからな……

  └・雨が降っているだけだよ……僕の顔に。

   └・今日の俺の目は汗っかきだな。

    └・こっちは今タマネギを切ってるところさ。 

     └・もし俺の頬に涙の筋がついているなら。どうか、お願いだから、俺の友だちには黙っててくれ。

Q. 君と子どもたちとの素晴らしい経験を全部読めたらいいのにって思うよ。君が本を出したら買うと思う。(君以外のキャストの話も追加したら良い。)人生において本当に重要なものを思い出させるものが僕らには必要なんだ。

A. 本を書くのは楽しいアイディアだわ。でもディズニーは本に彼らがクレジットされることを望むでしょうし、彼らが好ましく思わない部分は検閲して削除されると思うわ。衣装を脱いでゲストに会ったっていう規則違反のところとか。

Q. 少女との美しい思い出は、残りの人生で悲しいときや悪いときに君を支えるものとなるだろうね。

A. 美しい思い出だけど、考えすぎると泣いちゃうの。私にそういう効果を与える、子どもたちとの話がまだ2、3あるわ。
これは7歳の自閉症の男の子と出会ったときの話よ。私は彼のそばに座って、「ふしぎの国のアリス」の歌を歌ったの。彼のお母さんから、それが彼の1番大好きな映画で1日に20回は見てるって聞いたから。(ほとんどの自閉症の子どもは映画をそんな風に見るのよ。)
私が歌い終わったとき、彼は「アリス!!」と叫んで私に抱きついた。彼のお母さんは泣き叫びだした。私は彼女になにが起きているのか尋ねた。彼女は私に、彼が生まれてから1度も言葉を発したことがなかったこと、つまりこれが初めて彼が喋った瞬間だと教えてくれたわ。私はすぐにその場を離れなければいけなかった。この出来事に圧倒されすぎて。バックステージで20分ぐらい泣いていたと思うわ。私はそれまでに自閉症の子どもたちのために働いていたことがあって、お母さんにとってあの一言が、彼の声を聞くことが、どんなに大きな意味を持つか分かっていたから。
さっきも言ったように、たくさんのこういうことを経験したわ。それが私がまたあの仕事に戻るかもしれないと思う理由のひとつよ。何人かの子どもの人生を変えたことを知っているから。

 └・あー、今仕事中だから絶対泣きたくないのに。でもアリス、君は自分を誇りに思うべきだ。素晴らしいよ。



Q. ディズニーランドでの仕事を通じてどういう成長をしたように感じる?

あそこで働いてる間、大人になってしまったように感じるわ。だってあそこにいた3年間ですごく、すごく、すごく、すごーーーくたくさんのことを学んだもの。

Q. 夢の魔法はダメになっちゃった?


A. ある意味……そうね。:(

Q. アリスになってなにか後悔したことある?

A. なにも後悔してないわ。

Q. なんで辞めたの?今はなにをしてるの?

A. クビになったから。なんにも悪いことはしてないわよ、念のため。ディズニーはご機嫌取りのコンテストなの。そして私はゴマスリ野郎じゃないわ。だからいいの。前に進んで、もっと大きなことをやってるわ。ディズニー・チャンネルみたいなね!アハハハハハハハハ!

 └・マジでディズニー・チャンネルで働いてんの?

  └(OP) カートゥーン・ネットワークの番組と同じぐらい、ディズニー・チャンネルのテレビ番組にも出てるわよ。

関連記事:
【衝撃の裏設定!?】『アナと雪の女王』の制作スタッフだけど、なんか質問ある?【アナとエルサには…】
【夢の国】ディズニーの着ぐるみの中の人だったけど、なんか質問ある?【厳しい現実】


041022
想像以上に大変で、危険なお仕事だったんですね。


読んでくださってありがとうございます。ブログランキングに参加しています
↓この記事が面白かったと思ったら、応援よろしくお願いします
にほんブログ村 ニュースブログ ニュース 海外の反応へ