今回は日本ではおそらく『ナイトミュージアム』シリーズで有名な、コメディ俳優・映画監督・脚本家であるベン・スティラーの登場です。

元スレ:Ben Stiller, available for questions. But not too personal please - alright, no, forget it. Make 'em really personal. AMA.(2014/06/13)

benstiller

(ベン・スティラー)
ベン・スティラー、質問受付中。ただし個人的すぎること以外。……いやいや、忘れてくれ。めちゃくちゃ個人的なことを聞いてくれよ。AMA(なんでも聞いて)。

やぁ、みんな。ベン・スティラーだ。君たちは俺のことを『パトリック・スウェイジ/復讐は我が胸に』 で知ってるだろう。あるいは悪役を演じた『トラブル・バケーション/熱い追跡』で。

俺の最新作は『Next Time on Lonny』のシーズン2。リアリティショーのパロディをやるコメディシリーズだよ。俺の映画制作会社Red Hour DigitalとMaker Studioがエグセクティブ・プロデュースしてる。新しいエピソードは火曜と木曜にMaker.TVで、水曜日と金曜日にNacho Punchで配信されるよ。 クレイジーな「Choose Your Own Lonny」エピソードをチェックしてくれ。

Redditのヴィクトリアと一緒にここにいる。だから、AMA(なんでも聞いてくれ)!
 


Q. ロバート・デ・ニーロってどんな香り?

A. すごく良い香りだよ。彼はとても身なりのきちんとした紳士だ。それに年々良い香りになってきてるようだね。

Q. 撮影中に起きた1番恥ずかしいことは?

A. ワォ!うーん、そうだな。ときどきは恥ずかしいことをしなきゃならないもんなんだ。恥ずかしいことをしてこなきゃならなかった。実際、そういう経験を恥ずかしがる必要は無い。むしろ孤独な感じだ。
例えば、『メリーに首ったけ』には、デート前にバスルームにこもって1人でやってて、メリーの耳にアレを付けるシーンがある。あのシーンを演じるのは明らかにすごく奇妙だった。撮影セットの全員が消えたみたいだったから。そういうわけで、思い返してみると、おそらくあれが1番恥ずかしかったことのひとつなんじゃないかな。でも誰だって映画に必要なことならやるだろう。対処しなきゃいけないようなもんだね。

Q. 本当に、本当に、馬鹿げてるほどに美形でいるのってどんな感じ? 

A. 日々の生活に科せられた重荷さ。 

 └・完璧な骨格を持って産まれたことを謝る必要は無いさ。

  └・いや彼は謝ってなんかないぞ。

(訳注:ベン・スティラーは『ズーランダー』で、本当に、本当に、馬鹿げてるほどに美形だが、本当に、本当に、馬鹿げてるほどに頭の悪いカリスマメンズモデル、デレク・ズーランダーを演じています)

Q. ヘイ、ベン!君の大ファンだ。おまけに君に似てるって言われてるよ。
『ズーランダー』で君が「でも、なんでメンズモデル?」って言ったシーン、あれの二度目は本当にアドリブ?なにが起きたんだい?AMAやってくれてありがとう。"マグナム"(訳注:デレクによるキメ顔のひとつ)は美しい。



A. おー、いいね。
ありがとう。あぁ、事実だよ。俺は文字通り、デヴィッド・ドゥカヴニーのセリフを聞いていた。俺とデレクのキャラはあんまり知性が変わらない。だから正直言って、忘れたんだ。彼のセリフについていけなくて、「でも、なんでメンズモデル?」ともう一度言った。セリフをとちったんだ。するとデヴィッド(彼はすごく面白い男だ)はアドリブで、「本気か?たった今説明したぞ」と言った。このエピソードは、実は君たちが思ってるよりも俺とデレクが近い存在だってことを示してる。 

 └・でも、アドリブだったの?

  └(スティラー) あぁ、アドリブだよ。 

   └・本気か?

    └・たった今彼が説明したばかりだぞ……



Q. ハイ、ベン。さっきジャック・ブラックのAMAで聞いたんだけど、彼はいつか君を半裸で水牛に縛り付けたいそうだよ。どう思う?

ジャック・ブラックのAMAより

Q. ヘイ、ジャック!撮影中に起きたクレイジーな出来事を教えてくれる?おそらくベン・スティラーが関係してる?彼もあとでAMAやるから、ジャック・ブラック本人が教えてくれたって言ったら最高だろうな。

(ジャック・ブラック)
あぁ。あれは俺たちが『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』を撮影中のことだった。俺は水牛の背中に乗らなきゃならなかったんだが、その水牛がクレイジーになって、まるで野生の馬みたいに跳ね回りだしたんだ。それで俺はそいつの背中から放り出された。
俺は跳ね飛ばされて、15フィート(約4.5m)は空中を飛び、2つの巨大な岩の間に着地した。当然震え、ちょっとトラウマを負っていた。するとベン・スティラーが言った。
「ジャック。水牛の背中に戻って、もう一度やってもらえるかい?」
なぁわかるだろ?彼は俺が一緒に仕事をした中で最高の監督の1人だ。でも、あー、神が造りたもうた良き世界において、俺をあのケダモノの背に戻す方法は1つもない。そして、そう、俺はいつか彼を半裸で水牛に縛り付けることを望んでいる。

A. ヘヘ。あぁ、それは真実だよ。ジャックと俺は彼を水牛に縛り付けるのに十分親密な友人関係を築いていると思っていた。それに彼は運動が得意だし。あとであの水牛が妊娠中だったとわかったから、たぶん彼は水牛の分娩を人工的を引き起こしたんじゃないかな。彼が語ってるのは実際に起こった話だ。
それにそんなに悪くはなかったんだよ。俺たちはハワイで撮影していて、ジャックは休み無しにBubba's Burgerで食べ物を注文していたから。
『ディア・ハンター』の撮影じゃこんなことできなかったと思うよ。

Q. パフォーマンスを個人的に気に入ってる順で、『ズーランダー』『トロピック・サンダー』『ドッジボール』を並べてくれる?

A. ワォ、うーん、OK、難しいな。自分のパフォーマンスを評価するのはあんまり得意じゃないんだ。それに過去の出演作を振り返って見るタイプじゃないし。それってときどきクレイジーで怖すぎるよ。でも経験を観点にランクづけるなら、どれも全部すごく楽しかった。
『ドッジボール』は監督をやる必要が無かった。だから責任が軽かったし、ときどきはそのことでより楽しくなる。スケジュールや予算なんかを心配しなくていいからね。それにキャラクターがすごく馬鹿馬鹿しかったからすごく良い経験になった。デレク(・ズーランダー)はあれより馬鹿げてないって言ってるんじゃないよ。でも『ドッジボール』はそういう理由で1番楽しかった。
『トロピック・サンダー』の製作の思い出は素晴らしいものだよ。あんなにたくさんの、友情をそなえた素晴らしい仲間たちがいたし、ジャック・ブラックを半裸で水牛に縛り付ける機会があったから。おそらくあれは最も特別な作品だ。
そして『ズーランダー』は製作中ずっと、俺たちが何をやっているのかスタジオが知らなかった映画のひとつだ。俺たちにも自分たちがなにをやってるのかわからなかった。スタジオは「なんだこれは?」って感じだった。その後あの映画は過去13~14年に渡って観客を得てる。すごく面白いよ。作品自体の風変わりさみたいだ。それが今までで最低のものになりうる場合、なにかをやることは常に楽しい。だろう?



Q. 『ヘビーウェイト~サマー・キャンプ奪還作戦』が
出演作で1番のお気に入りだった理由は?

A. あの映画は、スタジオが俺たちがやってることを知らなかった映画のもう1つの例なんだ。
ジャド・アパトーがストーリーを書いて、俺たちみんな、それがディズニー映画だって気づいていなかった。俺たちはあの映画を、なんていうか、そう、映画のトーンをすごくダークで変わった感じに作っていたとでも言おう。 ディズニーの人たちがそれを見たとき、彼らはすぐにパニックになって、「なんだこれ?」って状態だった。でもそれはちょっと面白かったよ。俺たちは今までに一度も"子ども向け"映画を作ったことは無いんだ。ふだん映画を作るときのやり方でアプローチするだけさ。素晴らしい時間を過ごしたよ。あれ以降ジャドはファミリー向け映画を撮っていないと思う。あれが彼の最後のファミリー映画だと思うよ。

Q. 君が情熱を傾けているもので、人を驚かせるような物ってある?

A. うーん。そうだな。えーと、バスケットボールの大ファンだ。それを聞いて君たちが驚くかどうかわからないけど。もし俺が偉大なバスケットボールプレイヤーだって言ったらもっと驚くだろうけど。俺は子どもの頃からニックスのファンなんだ。
実は『スタートレック』も大好きだ。俺たちはプロダクション会社に『スタートレック』のエピソードにちなんだ名前をつけた。一部の人はそのことを素晴らしいと思うか、あるいは超オタクっぽいと思うだろうね。



Q. 『LIFE!』を見て真剣に旅に出たいと思ったよ……ああいう美しい場所で撮影するのってどんな感じ?世界でいつか訪れたいと思っている場所があるかい?


A. あの映画の撮影は本当に素晴らしい経験だった。クルーとして、映画のストーリーと同じ冒険をしたから。個人的に旅は大好きなんだ。まだ行っていない場所がたくさんあるよ。いつかヒマラヤに行って実際に登ってみたいと思ってる。でも今まで世界のあの辺には行ったことが無いんだ。俺は旅行をただ楽しむだけだけど、冒険的な旅も興味深い。一部の人たちは、全く正気とは思えないようなクレイジーな冒険心を持っているから。俺はそういうレベルの冒険者じゃないけど、そういうところに行って難易度の高い経験をすることは好きだよ。みんなで標高243mから20cm離れた"楽しく気軽な"レベルのハイキングに行ったことがある。重要なのは誰と一緒に冒険したいかを知ることだ。

 └・あの映画の内容は予告から想像していた物と違ったけど、すごく気に入ったよ。ウォルターがうっかり冒険に踏み出したっていうコンセプトが大好きだ。

  └・俺はあの予告が大嫌いで、馬鹿馬鹿しいと思ってた。でも映画を見たらぶっ飛んだよ。以前の俺と同じことを言ってる全員にあの映画を勧めたいね。

 └・心の底からあの映画を作ってくれたことに「ありがとう」と言いたい。とても美しくて、一部深刻なヒューマンドラマも込められていた。それに完璧な結末だった。即座に僕の1番お気に入りの映画になって、君が監督した他の作品を探すことになった。ありがとう。



Q. 重大な質問をしたい。
もし10年間2人きりで無人島に遭難するとしたら、
どっちを選ぶ?記憶を失って自分のことをハンセル(訳注)だと思い込んでいるオーウェン・ウィルソン?記憶を失って自分のことを宇宙人だと思い込んでいるリチャード・アイオアディ?
(訳注:『ズーランダー』で主人公とNo.1メンズモデルの座を争う、美形だが頭の悪いキャラクター)

A. ハハハ!えぇと、2人とも無人島で一緒に暮らすのには向いてると思うよ。どちらも頭が良くて面白いから。でも2人が火をおこしたりなんかするのをどれぐらい上手くできるかわからない。ときどき俺は、オーウェンが記憶を失って、自分のことをハンセルだと思ってるように感じてるよ。
彼らうちの、おそらく……リチャードはああいう軽快な声をしてるだろ?俺はあの声の響きを支持するべきじゃないかな。オーウェンのことを悪く言うわけじゃない。彼は古い友人の1人だし、ときどき俺は、オーウェンと2人、無人島で一緒に数年間を過ごしてきたように感じるからさ。

Q. サー、申し訳ないんですが、温めたミルクを一杯頂けませんか?飲むとよく眠れるんです。

A. 正しい答えはこれだと思う。「あんたがもらえるのはグラス一杯の"黙りやがれ"だ

 └・「今すぐ眠るか、それとも俺が眠りにつかせてやろうか?



Q. 『ゲーム・オブ・スローンズ』のキャラクターを演じるとしたら誰が良い?

A. 長い髭とでかい剣を持つ男!

Q. これまで一緒に映画を作ったことがなくて、そうしたいと思っている人は?

A. なんてこった。たくさんの人がいるよ。ずっとアル・パチーノの大ファンだった。だけど彼と一緒に仕事をするチャンスがこれまで一度も無かったんだ。いつか実現するといいな。最近Sir ベン・キングズレーと働くチャンスを得たんだけど、すごく楽しかったし、ある意味怖かった。彼に現場で「Sir ベン」って呼んでって頼んだんだ。呼んでくれなかったけど。

Q. どうやったら自然史博物館の展示物に命を吹き込むことができる?君が必要?僕1人でやれる?

A. 実は俺はあの魔法とは関係ないんだ。君に本当に必要なのは、古代エジプトの石盤(tablet)。あれが命を吹き込むんだ。日が沈むと、どういう訳か光り輝き、君の周りの全ての物体に命を与える。だからあれが本当の鍵だよ。たぶんeBayにあるかな?わかんないけど。

 └・僕が持ってるタブレット(tablet)Kindleだけ。

  └・あー、うん、それはアマゾンのだ……エジプトのじゃないと。



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Q. 数ヶ月前にハンク・アザリアのAMAで、彼は『ミステリーメン』の撮影が楽しくなかったって言ってたよ。君の経験も同じ?これを聞いた理由は、あの映画が僕のオールタイムベストだからさ。

ハンク・アザリアのAMAより

Q. 『ミステリーメン』の撮影はどれぐらい楽しかった?史上最高のスーパーヒーロー映画だよ。

A. これまで何度もおおっぴらに話してきたけど、『ミステリーメン』はあらゆる意味で期待の1/4も楽しくはなかった。かなり組織が乱れていて、空気の張りつめた撮影だった。それに打ち勝って楽しむ方法がわからなかった。だからそれほど楽しくはなかった。

 └・ベン・スティラーがあの映画の製作を全然気に入らなくて、監督と繰り返し喧嘩していたと読んだよ。あの映画でのベンとの関係は『ポリー my love』での君の素晴らしい役へと君を導いた?

  └(アザリア) えーと、私たちは『ミステリーメン』ではとても難しい時間を過ごしていた。あの映画の誰もがそうだった。それでもお互い一緒に仕事することを楽しんでいた。だから苦しみを共有したことが2人を近づけ、もう一度共演することへと導いたのだと思う。

A. 実を言うと、『ミステリーメン』で俺はかなり良い時間を過ごしてた。正直ちょっとカオス状態だったけど。
あの映画にはたくさんの俳優が参加していて、おまけに脚本は映画の製作中常に変わり続けていた。でも参加している人たちは興味深い人たちだった。ハンクが言及してるのは、撮影現場でときどき起きた口論や意見の相違のことだと思う。でも『ミステリーメン』製作の経験は俺にとっては悪い思い出じゃない。良い思い出もいくつかあるよ。撮影中笑えることも起きた。ときどき俺たちの間には、そのシーンの笑いについて意見の相違があった。シリアスな水掛け論だった。俺たちみんな、馬鹿みたいな衣装を身に纏っていたのに、すごくすごく真剣な、俺たちの演じるキャラクターが何を言い、何をやるかっていう議論をしていたんだ。思い返してみるとそれはめちゃくちゃ笑える。だから良い思い出だよ。



Q. ヘイ、ベン!ウェス・アンダーソンともう一度一緒に仕事するプランはある?『ロイヤル・テネンバウムズ』は俺のお気に入り映画のひとつだよ。

A. あぁ!ウェスと俺は友だちだし、ぜひまた一緒に仕事したいよ。彼は天賦の才と独自性のある監督のひとりだと思う。それに単純に、すごく良い奴なんだ。だから絶対、彼と一緒になにかやれることを楽しみにしてるよ。

 └・ウェス・アンダーソン映画を見る度に、ウェスは俳優たちになんのお金も提供してないんじゃないかと確信を持ってる……ウェスが俳優たちに脚本を手渡すだけで、彼らはウェスの最高のワゴンに飛び乗るのさ。

  └・それが実際にとてもたくさんの有名俳優が、『グランド・ブダペスト・ホテル』のほんの一瞬のちょい役で参加してる理由だよ。ビル・マーレイとか、エドワード・ノートンとかさ。

   └・その2人は実のある役どころだ。オーウェン・ウィルソンとジェイソン・シュワルツマンのことだろ?

   └・ハーヴェイ・カイテルも!

   └・ジョージ・クルーニーが1秒だけ出てたのを見たって自信がある。

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Q. 『ドッジボール』と『ズーランダー』の続編が作られるなら、『トロピック・サンダー』の続編も作られるべきだと思うけど、この考えに同意する?
(訳注:『ドッジボール2』と『ズーランダー2』の製作は現在進行中)

A. あぁ!ぜひ『トロピック・サンダー』の続編をやりたいね。真剣に考えたことは無いけど。究極的には、本当に素晴らしいアイディアを持たなきゃいけない作品のひとつだと思う。でももしアイディアがあれば、それをサポートする。喜んでやるだろう。続編に関しては、 それが存在するための理由を見いだすことって気がする。よく感じるよ。みんなが続編を見たがってるって。俺にとって『トロピック・サンダー』は相棒のジャスティン(・セロー)と一緒に作った映画で、俺たちは8~9年間あの作品に取り組んでいた。あの映画のアイディアは必要な物が揃っていた。もう一度挑戦しなければと思わせられるようなものは何も無かった。そういうわけで、続編をやることに興味はあるけど、同時にあれが単独の映画であることをハッピーに捉えてる部分もあるんだ。

 └・それに今じゃロバート・ダウニーJrのギャラがちょっと上がっちゃってるし。

  └ ・彼がスティラーの元に飛んで返ってこないわけがない。『トロピック・サンダー』のおかげで彼はアカデミー賞にノミネートされたんだから、ギャラは気にしないだろ。

   └・俺は未だに信じられない。RDJがベン・スティラーのコメディ映画で、アメリカ人の陸軍兵士を演じるオーストラリア人俳優役で(しかも白人から黒人になって……さらに彼は劇中ではベトナム人の農民に化けた……)オスカーにノミネートされたなんて!

    └・まるで四層の演技だったな。

Q. ベン、子どもの頃に君のお父さんが君に死ぬほど恥ずかしい思いをさせたエピソードを話して聞かせてよ。

A. うわぁなんてこった!いいだろう。えぇと、他の全ての子どもたちと同じだよ。自分も親になって思うことは、子どもたちを恥ずかしがらせるのことがどんなに簡単か理解できたってこと。両親の仕事のほとんどは、自分の子どもたちを恥ずかしがらせることだ。
子どもの頃にうちの両親がゲーム番組に出たときのことをすごくはっきりと覚えてるよ。2人はコメディチームだった。『Tattletales』っていう番組だ。カップルのうちの男性を防音ブースに連れて行って、その間に女性に質問をする。その後男性に同じ質問をして、答えが一致しなければいけないっていう、Newlywed Gameみたいなことをやってた。観客がブルーセクション、バナナイエローセクション、レッドセクションと別れていて、応援するカップルがゲームに勝利する毎に各セクションが賞金を勝ち取る。うちの両親は基本的にゲームに負けた。彼らはバナナセクションのためにゲームをしていて、俺はバナナセクションの全員がうちの両親を大嫌いになるだろうと思った。バナナセクションはちっとも賞金をもらえていなかったから。たしかパティー・デュークとジョン・アスティンが対戦相手だったかな?ジョンは『アダムス・ファミリー』の父親役で、彼女はパティ・デュークだった。彼らは俺を慰めて、みんなうちの両親のことがまだ好きだと言ってくれた。

 └・今までで最もベン・スティラーらしい答えだ。映画の中で『メリーに首ったけ』のテッドみたいなキャラでそのエピソードを語る君が想像できるよ。聞いてる相手は君を不思議そうに見つめてるんだ。「それが恥ずかしい思い出?」って顔で。

 └・映像見っけ。




Q. 監督との関係がうまくいかない場合どうやって対処してる?

A. あぁ!ここ数年間監督との関係は前よりよくなってると思う。人生の現時点で、映画製作の経験は全てのものと同じくらい重要だ。誰でも、面白く楽しくやりたい、できれば監督と意見を一致させたいと思うものさ。一緒に仕事をする人々の状況を難しくすることは、君自身の状況も難しくするだけだ。全ては試行錯誤と経験を備えてる。

Q. 君を今の君にしたのは誰?

A. うーん。わぁ、すごく対象範囲が広い質問だね。もしそれをシリアスに捉えるなら、自分の経験が最終的に自分が誰であるかを形作り、人生のある時点にたどり着いたときに自分に影響を与えた人々の存在に気づくんだ。うちの両親はその大部分を占めてる。ほら、一緒に暮らしてきたし、彼らはあんなにも素晴らしい。2人が周りの人たちを本当の家族として扱ってきたのを見ることで、大きな影響を受けた。うちの両親は親切で、気前が良くて、そういうことに気を配っていたんだ。姉と俺はそれを見て育った。人生において、経験は人に大きな大きな影響を与える。それが1人の人物である必要はないと思う。ひとつの答えを出すには深すぎるんじゃないかな。

 └(スティラー) それから、高校生のときに学校に素晴らしい科学の先生がいた。彼は俺が通っていた高校でまだ教師を続けているよ。彼の名前はジョン・ローダー。めちゃくちゃ頭が良かった。俺は科学がどうしようもなく苦手な生徒だったけど、彼は素晴らしい先生だった。生徒たちが、彼ら自身のやりたいことへと結びつく方法を見つける手助けをしてくれた。彼は俺が数学と科学が本当に苦手だってことを知っていた。月についてのレポートを提出しなきゃならなかったとき、彼は俺にそれを歌として書かせたんだ。「Man in the moon」というタイトルで、出来の良い歌じゃなかったけど、彼は俺たちのクリエイティブな精神をサポートしてくれた。俺はそのことを決して忘れない。そういう先生は生徒たちの人生に大きな違いをもたらす。あぁ、彼は素晴らしい人だ。ありがとう、ジョン。あなたは最高だ。

Q. 傑作を作るのを止めるのはいつ?

A. ハハハ!すごく良い質問だ。ワォ。そうだね。実際に傑作を作ったと思ったときにおそらく辞めるだろうね。少なくとも、自分が作りたい映画を作ろうとするのを止めるだろう。製作過程ではときどき作品に対する全体的な視点を持つのが難しい。やっている最中は、自分が持っている全てを作品につぎ込むんだ。すごくいい質問だね。だけど、自分が作れる最高の映画を作ることへ挑戦し続けるのを楽しみにしてるよ。

(ベン・スティラー)
とても楽しかったよ。残念だけど、もう行かないと。
今後もときどきAMAをやれたらいいなと思ってる。もっとすごく個人的な質問をしてほしかったな。

このAMAの裏話はコチラ↓
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ベン・スティラーが監督した映画はどれも大好きです。

1999~2000年頃は日本のテレビCMにも出演してたんですね。


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