「この写真を見なさい、私は『普通』の13歳だった。私の身に起こるなら、あなたたちの身にも起こりうるのよ!」── 今回は子どもの頃に誘拐監禁され、同じ悲劇を繰り返さないために立ち上がった女性によるAMAです。
元スレ:(2012/09/09)

photo credit: Sometimes I Cry - I'm Only Human
via photopin (license)
元スレ:(2012/09/09)
(OP)
リクエストに応えて:私は13歳のとき、インターネットの捕食者に誘拐された。AMAA(ほとんどなんでも聞いて)。
ハイ、私はアリシア。13歳のとき、インターネットに潜む邪悪な捕食者に誘拐監禁された。 奇跡的にFBIに救出され、しばらくして回復した私は、他の子どもたちが傷つけられるのを防ぐために「アリシア・プロジェクト」を立ち上げた。
Dr.フィルとオプラの番組で経験談を語った。議会で証言した。インターネットに潜む捕食者やオンライン上での子どもたちの安全の守り方についての世界中の多くの新聞や雑誌、テレビ番組に取り上げられた。
どうか私のFacebookページを「いいね!」して。どうしたらインターネットの捕食者を止められるか知るために:https://www.facebook.com/AliciaProject
新聞記事:http://www.people.com/people/archive/article/0,,20061919,00.html
議会での証言:http://www.youtube.com/watch?v=vGdldKxPock
Dr.フィル:http://drphil.com/shows/show/1855/
Twitter:https://twitter.com/AliciaProject
証明写真:
(※一部、同じような質問に対する複数の回答をひとつにまとめています)
Q. 『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』に君に関するエピソードがある?
A. いいえ。でもあのドラマのプロデューサーと一緒に違うプロジェクトで仕事をした。例えば、FBIのトレーニング用ビデオ。
Q. どのぐらいの期間囚われてた?
A. 4日間。
Q. 犯人からどういう風に扱われた?どんな食事を与えられたの?
A. あのモンスターは私を同じ人間として扱わなかった。私を身体的かつ性的に攻撃して、鼻の骨を折って、動物のように縛りつけた。意図的に数日間私に食べ物を与えなかった。より弱くなったように感じさせて、さらに判断力を失わせるために。
4日目、のちに救出された日に、彼は私を見て不気味に言った。
「だんだん君を好きになり過ぎてる。今夜は一緒にドライブに行こう」
彼は私を縛りつけ、監禁して家を出て、自分が食べ残したファストフードのしなびたチキンを一切れ持って帰ってきた。彼が今夜私を殺すつもりなんだと思った。幸運にも、同じ日にFBIに救出されたけど。
Q. AMAをやってくれてありがとう。君の生還は素晴らしいよ!
A. 統計的に言うと、他人による誘拐の場合、攫われて3時間以内に殺される。私はとても幸運だった。
Q. 犯人と出会ったきっかけは?
A. あのモンスターはYahooチャットで私にコンタクトしてきた。
Q. どうやって犯人と直接会ったの?
A. 私は友だちに会うために玄関を出た。彼のことを、オンラインで何ヶ月も話してたくさんの思い出を分かち合ってきた同年代の友だちだと思ってた。本当に私の家の前に通りがかって、新年の挨拶をしに来ただけだって。
代わりに私はモンスターと出会った。頭の中に描いていた人物じゃない、私を生きて帰すつもりはないと明言したモンスターと。
Q. 正確に言うとどう「おびき出された」?彼が言ったこととか。本当はなにが起こっているか気付いた時に君の脳裏によぎったものは?
A. 「グルーミング」はシンプルだけど、効果的。捕食者は子どもの信頼を得ようと努める。普通の人間のように振る舞い、学校で「人混み」の一部である子どもを装うことができるの。それと同時に、ターゲット自身が美しくて、特別で、個性的で、重要で、愛されている存在なのだと感じさせる。子ども時代ってときに辛いもの!
彼には自分が美人でユニークで重要で賢い存在だって気持ちにさせられた。なにがあろうと彼はいつも私の味方だって気分にも。彼は24時間私のためにそこにいた。正しく思えるアドバイスと、心地よい言葉とともに。
私もすぐに、彼のためにそこにいるべきだという義務を感じ始めた。そうして長い時を過ごした。8ヶ月が過ぎる頃、私は自分を見失っていた。彼は私を保護者や守ってくれるものから引き離した。
のちに捜索願ポスターの自分の写真(誘拐される数週間前に撮られたもの)を見た時、私にはその目の中に「アリシア」がいないのがわかった。まるで明かりが灯っているのに誰もいない家みたいに。すごく不気味だった。
Q. 誘拐直後に頭の中を駆け巡ったものはなんだった?逃げるためになにをした?
A. 誘拐直後は生き延びることと逃げることに集中してた。でも人生は映画とは違うことも分かっていた。車を木に突っ込ませたり目を突いたりしても、ただ彼に私の死期を早めさせるだけだったと思う。非常用電話にたどり着けたら何を言うかを考えてた。電話の向こうのママが私を迎えに来ると言う声を夢見ていた。
でも現実には、私は生き延びるためのことをした ── なんでも。
逃げられそうにないと感じてた。だから生き延びるために必要なことはなんでもした。どんなに痛くても、気持ち悪くても、屈辱的でも、私はそれをした。生き延びる唯一のチャンスは、誰かが見つけてくれるまで生きていることだとわかっていたから。
Q. FBIはどうやって君を見つけたんだ?
A. 犯人がネットで自慢して、私を虐待する動画をシェアしたの。ネットの他のユーザーがそれを見て、FBIに通報した。自分が厄介事に巻き込まれないように。
Q. FBIに通報した人物についてどう思う?その人もまた児童ポルノを見るサイトに行ってたわけだよね。
A. 複雑な気持ち。ものすごく感謝しているけど、彼は能動的に児童ポルノの視聴やコミュニティに関わっている人物でもある。あの男は明らかに法の裁きを恐れていた。
└・でも彼は君の命を助けた。正しいことをした。すごく珍しいことだ。同じ動画を見てなにもしなかった他の「モンスター」がどれだけいただろう?君が救出されて嬉しいけど。
└(OP) 確かにそう。あの男にはとても感謝してる。でも嬉しくもあり悲しくもある。彼が自分の身を守るためだけに通報したってことを思うと。
どれだけの人があのストリーミング映像を見たのか分からない。でもその中の1人が名乗り出たことには感謝してる。
Q. 誰かがFBIに通報したのはわかった。でも、どうやってFBIは君の居場所を特定したんだい?
A. 通報した情報提供者は、犯人の居場所を少しだけ知っていた。彼はFBIに私が地下牢に閉じ込められ、犯され、拷問されていて、あのモンスターが私の家族が私を探していることを知ったら「箱に入れる(殺す)」だろうと教えた。犯人はスクリーンネームを使っていて、FBIは米国愛国者法を利用してそのIPアドレスと私の居場所を特定した。ドアを破ったFBIが首の鎖を切って自由にしてくれたわ。人生のセカンドチャンスが与えられた。
ここに素晴らしい記事がある:
http://www.nj.com/news/ledger/index.ssf?/news/ledger/stories/patriotact/partfour.html
Q. 救出後最初の食事は?
A. 救出後は家族と一緒に報道陣の入店が制限されているレストランに行った。なにを食べたか自体は覚えてない。
Q. 家に戻って日常生活を再開することは難しかった?周りの人はそれまでと違うように君を扱ったとか?
A. 全宇宙が360度変わった。私は粉々になった。事件の話は広く公表されていたから、傷ついた子どもってよりもむしろ議論の対象物として扱われた。
└・360度?じゃ普通に戻ったってこと?
└(OP) ゴホン!180度。>o< ごめん、間違えちゃった。
「普通」の生活に戻ったとは言わない。新しい「普通」だった。そこで生きることを学んだの。
└・これが一番悲しいな。君が全てを乗り越えた後、周りの人が君を物のように扱ったことは2度目の被害にあったようなもんだ。君が他の子どもたちに警戒させ続けていてうれしいよ。何人の子どもの誘拐を防いだかわからない。君の働きに感謝してる!将来に最高の幸運を!
Q. 事件は君に永続する悪影響を与えた?特に恋愛関係に関して。
A. 恋愛関係は「普通の」厄介ごとがつきものだけど、私の場合ストレスの原因も加わってる。
でも愛とレイプの間に相関関係がないことをわかり始めてる。愛は相互的尊敬。レイプは支配。
Q. ご両親は事件からどうやって立ち直った?彼らも精神的に影響を受けた?君と同じようにPTSDをおってる?
A. 私と同じく、両親もずっとあのトラウマの傷を抱えているし、PTSDに苦しんでもいる。
全てが良くなることはない。新しい普通の生活を送る方法を学ぶだけ。でも私の場合は、意見を述べて主張することで気持ちが浄化されているの。
Q. 犯人は典型的だった?
A. 子どもを狙う人間に典型はない。あらゆる地位と職業の人間に存在する。
Q. 君が加害者を「モンスター」以外で呼ぶことを拒んでいるのは、君が耐えた状況から距離を置こうという試みだと思う?
A. ある意味、私自身から距離をおくため。名前で呼ぶと彼を人間化してしまう。私は彼を、かつて私を傷つけた暗い影のような顔のない暴力としてイメージしてるの。
Q. 今インターネットを使っていて安全だと感じるかい?それともまだ恐れてる?インターネットが供給する自由を奪うことなしに、子供たちを守るには僕らはどうしたらいいのかな?
A. ネット上で再び安全を感じられるようになるまで長い時間がかかった。大学はインターネットなしではいられない。紙での情報管理に戻ることを想像してみて!
インターネットは素晴らしいところ。子どもが学んだり創造したりできる。本当に優れた道具。私はパソコンに監視ソフトを入れるのが重要だと思う。多くの親はプライバシーの問題を考慮してるし、私も親が毎日それをチェックするべきだとは思わない(10代って親が運転する車の後部座席でデートしたくないものよ!)。でも万が一子どもが行方不明になった場合、それが彼らの居場所を示す道標となる。
Q. 君は事件が君が何者であるかを定義しても平気なのかい?君のTwitterプロフィールに「インターネット誘拐の生存者」と書かれてることに気づいたんだ。意味がわかるかい?トラウマになる事件が生涯その人を定義するってことを奇妙に感じただけなんだ。
A. 素晴らしい質問ね!
あの事件が私を定義するとは思ってない。私が何者であるかの大部分を占めているかもしれないし、あの試練がたしかに私の目標を形成するのに役立ったけど、私が誘拐被害者や生存者でしかないわけじゃない。
私はただの「アリシア」でもある。:)
A. 私の使命を世界に広めて、できるだけたくさんの人たちを救うこと。それと大学院に進むこと。そしたらもっと上手く活動できるから。:)
いつか結婚して家庭を築くことも楽しみにしてる。
「子どもにとっては終身刑」という言葉が胸に刺さります。3年前のAMAですが、OPは現在も子どもたちを守るため精力的に活動しているようです。
他にも質問に答えてくれていたので、残りは元スレでごらんください。
途中でOPが紹介している記事も一部ざっと訳しましたが、全文読まれることをおすすめします。
Q. 『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』に君に関するエピソードがある?
A. いいえ。でもあのドラマのプロデューサーと一緒に違うプロジェクトで仕事をした。例えば、FBIのトレーニング用ビデオ。
Q. どのぐらいの期間囚われてた?
A. 4日間。
Q. 犯人からどういう風に扱われた?どんな食事を与えられたの?
A. あのモンスターは私を同じ人間として扱わなかった。私を身体的かつ性的に攻撃して、鼻の骨を折って、動物のように縛りつけた。意図的に数日間私に食べ物を与えなかった。より弱くなったように感じさせて、さらに判断力を失わせるために。
4日目、のちに救出された日に、彼は私を見て不気味に言った。
「だんだん君を好きになり過ぎてる。今夜は一緒にドライブに行こう」
彼は私を縛りつけ、監禁して家を出て、自分が食べ残したファストフードのしなびたチキンを一切れ持って帰ってきた。彼が今夜私を殺すつもりなんだと思った。幸運にも、同じ日にFBIに救出されたけど。
Q. AMAをやってくれてありがとう。君の生還は素晴らしいよ!
A. 統計的に言うと、他人による誘拐の場合、攫われて3時間以内に殺される。私はとても幸運だった。
Q. 犯人と出会ったきっかけは?
A. あのモンスターはYahooチャットで私にコンタクトしてきた。
Q. どうやって犯人と直接会ったの?
A. 私は友だちに会うために玄関を出た。彼のことを、オンラインで何ヶ月も話してたくさんの思い出を分かち合ってきた同年代の友だちだと思ってた。本当に私の家の前に通りがかって、新年の挨拶をしに来ただけだって。
代わりに私はモンスターと出会った。頭の中に描いていた人物じゃない、私を生きて帰すつもりはないと明言したモンスターと。
Q. 正確に言うとどう「おびき出された」?彼が言ったこととか。本当はなにが起こっているか気付いた時に君の脳裏によぎったものは?
A. 「グルーミング」はシンプルだけど、効果的。捕食者は子どもの信頼を得ようと努める。普通の人間のように振る舞い、学校で「人混み」の一部である子どもを装うことができるの。それと同時に、ターゲット自身が美しくて、特別で、個性的で、重要で、愛されている存在なのだと感じさせる。子ども時代ってときに辛いもの!
彼には自分が美人でユニークで重要で賢い存在だって気持ちにさせられた。なにがあろうと彼はいつも私の味方だって気分にも。彼は24時間私のためにそこにいた。正しく思えるアドバイスと、心地よい言葉とともに。
私もすぐに、彼のためにそこにいるべきだという義務を感じ始めた。そうして長い時を過ごした。8ヶ月が過ぎる頃、私は自分を見失っていた。彼は私を保護者や守ってくれるものから引き離した。
のちに捜索願ポスターの自分の写真(誘拐される数週間前に撮られたもの)を見た時、私にはその目の中に「アリシア」がいないのがわかった。まるで明かりが灯っているのに誰もいない家みたいに。すごく不気味だった。
Q. 誘拐直後に頭の中を駆け巡ったものはなんだった?逃げるためになにをした?
A. 誘拐直後は生き延びることと逃げることに集中してた。でも人生は映画とは違うことも分かっていた。車を木に突っ込ませたり目を突いたりしても、ただ彼に私の死期を早めさせるだけだったと思う。非常用電話にたどり着けたら何を言うかを考えてた。電話の向こうのママが私を迎えに来ると言う声を夢見ていた。
でも現実には、私は生き延びるためのことをした ── なんでも。
逃げられそうにないと感じてた。だから生き延びるために必要なことはなんでもした。どんなに痛くても、気持ち悪くても、屈辱的でも、私はそれをした。生き延びる唯一のチャンスは、誰かが見つけてくれるまで生きていることだとわかっていたから。
Q. FBIはどうやって君を見つけたんだ?
A. 犯人がネットで自慢して、私を虐待する動画をシェアしたの。ネットの他のユーザーがそれを見て、FBIに通報した。自分が厄介事に巻き込まれないように。
その電話は公衆電話からタンパ事務所にかけられた。電話口の男は怯えていた。
彼はネット上の友人であるバージニア州に住むスコットとメッセージを交わしていた。スコットは時折10代の少女を奴隷にする話をしていた。
1月1日早朝、ピッツバーグへの旅行計画について話しながらスコットは言った。
「1人手に入れられると思う」
その日の深夜、スコットは再度メッセージを送ってきた。
「1人手に入れた」
証明のためスコットは少女のウェブカメラ画像を投稿していた。電話の男はそれでも疑っていたが、ピッツバーグ・ポスト・ガゼット紙のウェブサイトをチェックしてアリシアの失踪を知った。記事にはアリシアの写真が載っていた。
Q. FBIに通報した人物についてどう思う?その人もまた児童ポルノを見るサイトに行ってたわけだよね。
A. 複雑な気持ち。ものすごく感謝しているけど、彼は能動的に児童ポルノの視聴やコミュニティに関わっている人物でもある。あの男は明らかに法の裁きを恐れていた。
└・でも彼は君の命を助けた。正しいことをした。すごく珍しいことだ。同じ動画を見てなにもしなかった他の「モンスター」がどれだけいただろう?君が救出されて嬉しいけど。
└(OP) 確かにそう。あの男にはとても感謝してる。でも嬉しくもあり悲しくもある。彼が自分の身を守るためだけに通報したってことを思うと。
どれだけの人があのストリーミング映像を見たのか分からない。でもその中の1人が名乗り出たことには感謝してる。
Q. 誰かがFBIに通報したのはわかった。でも、どうやってFBIは君の居場所を特定したんだい?
A. 通報した情報提供者は、犯人の居場所を少しだけ知っていた。彼はFBIに私が地下牢に閉じ込められ、犯され、拷問されていて、あのモンスターが私の家族が私を探していることを知ったら「箱に入れる(殺す)」だろうと教えた。犯人はスクリーンネームを使っていて、FBIは米国愛国者法を利用してそのIPアドレスと私の居場所を特定した。ドアを破ったFBIが首の鎖を切って自由にしてくれたわ。人生のセカンドチャンスが与えられた。
ここに素晴らしい記事がある:
http://www.nj.com/news/ledger/index.ssf?/news/ledger/stories/patriotact/partfour.html
電話の密告者はスコットのYahooでのスクリーンネームを覚えていなかった。「master」「slave」「girl」の単語が含まれていたのは覚えていたが、順序も不明だった。彼はさらなる情報があればまた電話すると言った。
FBI本部ではトム・クリントンとデニス・ホルツ、他の捜査官たちがYahooのツールを使って検索を始めた。スコットについて知れば、個人情報の手がかりが見つけられる可能性があったのだ。
作業は夜通し続けられた。
1月4日午前7時、通報者が再度連絡してきた。彼はスーパーバイザーのトム・カーター特別捜査官と話した。通報者はいまだ緊張気味だった。自分が共犯者と見なされることを危惧していたのだ。1時間かけて男は少しずつ手がかりを話し始めた。
スコットはバージニア北部のどこかに住んでいて、少なくとも1年は少女について話していた。彼はYahooでは「masterforteenslavegirls」の名で通っている。
正確なスクリーンネームが特定できたことで、捜査官たちはスコットのYahooプロフィールを見つけ出した。姓は登録されていなかったが写真がアップされていた。写真では丸々と太った口ひげの男が、少し笑みを浮かべてカメラを見ていた。別の写真では同じ男が性的拷問用器具の前でポーズをとっていた。
ホルツはスコットのIPアドレスの提供を求め、Yahooに電話を入れた。ピッツバーグは午前8時、Yahoo本社のあるカリフォルニアは午前5時。電話の向こうに人はいなかった。
午前9時半にYahooの副社長から電話が入り、11時までに10桁の番号がYahooからファックスされてきた。スコットのIPアドレスだ。捜査官はプロバイダーを割り出すため、直ちにwebクエリを使った。「ベライゾン」だ。
午前11時半、テキサス州のベライゾン・コミュニケーションズ代表がホルツが3日間待ち続けた言葉をくれた。
「スコット・ウィリアム・タイリー」
2度の結婚・離婚歴を持つタイリーはカリフォルニア生まれの38歳。人生のほとんどをコンピューターに費やしている。子どもの頃は分解と組み立て、成人してからはプログラムをしていた。彼は1990年代半ばに東海岸へと移り、バージニア州ハーンドンの月1,000ドルの賃貸に住んでいる。彼には最初の妻とともにカリフォルニアで暮らしている12歳の娘がいた。
ホルツにアリシアの生死は不明だった。ハーンドンでは警官とFBI特別捜査官がタイリーの家へ向かっている。同僚には任務完了後ただちに報告するよう頼んでいた。だがすでに予定から30分が過ぎている。
彼女の脳裏には疑いが駆け巡っていた。正しい住所だっただろうか?捜査官たちは間に合ったのだろうか?
FBI捜査官がオフィスにつめかけ、あふれ出ていた。彼らは電話が鳴るたびに受話器に飛びついた。
午後3時半、ピッツバーグオフィスのアシスタント特別捜査官が人を押し分けて入ってきた。
「彼女が見つかりました」彼は言った。
「生きています」
部屋に歓声が湧いた。
アリシアは2階の寝室の隅で縮こまっているところを発見された。首輪から伸びた鎖が床の輪付きボルトにつながれていた。
タイリーは逃げようとしたら傷つけるとアリシアに告げて家を離れていた。FBI捜査官らがドアを破ったとき、彼女はそれがタイリーだと思ったのだ。彼女を殺しに戻ってきたのだと。
Q. 救出後最初の食事は?
A. 救出後は家族と一緒に報道陣の入店が制限されているレストランに行った。なにを食べたか自体は覚えてない。
Q. 家に戻って日常生活を再開することは難しかった?周りの人はそれまでと違うように君を扱ったとか?
A. 全宇宙が360度変わった。私は粉々になった。事件の話は広く公表されていたから、傷ついた子どもってよりもむしろ議論の対象物として扱われた。
└・360度?じゃ普通に戻ったってこと?
└(OP) ゴホン!180度。>o< ごめん、間違えちゃった。
「普通」の生活に戻ったとは言わない。新しい「普通」だった。そこで生きることを学んだの。
└・これが一番悲しいな。君が全てを乗り越えた後、周りの人が君を物のように扱ったことは2度目の被害にあったようなもんだ。君が他の子どもたちに警戒させ続けていてうれしいよ。何人の子どもの誘拐を防いだかわからない。君の働きに感謝してる!将来に最高の幸運を!
Q. 事件は君に永続する悪影響を与えた?特に恋愛関係に関して。
A. 恋愛関係は「普通の」厄介ごとがつきものだけど、私の場合ストレスの原因も加わってる。
でも愛とレイプの間に相関関係がないことをわかり始めてる。愛は相互的尊敬。レイプは支配。
Q. ご両親は事件からどうやって立ち直った?彼らも精神的に影響を受けた?君と同じようにPTSDをおってる?
A. 私と同じく、両親もずっとあのトラウマの傷を抱えているし、PTSDに苦しんでもいる。
全てが良くなることはない。新しい普通の生活を送る方法を学ぶだけ。でも私の場合は、意見を述べて主張することで気持ちが浄化されているの。
Q. 犯人は典型的だった?
A. 子どもを狙う人間に典型はない。あらゆる地位と職業の人間に存在する。
Q. 君が加害者を「モンスター」以外で呼ぶことを拒んでいるのは、君が耐えた状況から距離を置こうという試みだと思う?
A. ある意味、私自身から距離をおくため。名前で呼ぶと彼を人間化してしまう。私は彼を、かつて私を傷つけた暗い影のような顔のない暴力としてイメージしてるの。
Q. 加害者はどうなった?逮捕された?今は刑務所?刑期は?
A. 逮捕されて19年と7ヶ月が宣告された。今は更正施設にいる。
Q. その判決を君はどう思う?
A. どんな実刑判決が下ろうとも、決して子どもの虐待者には十分じゃない。被害者がその虐待の後遺症に永遠に苦しむことを考えたら。子どもにとって、それは終身刑。
Q. 僕は君がオンラインで加害者に会うまでの生活でなにがあったかに興味があるんだ。感情的なよくいるティーンエイジャーだった?それともオンラインでの慰めを探させるような悪い出来事があったのかい?いじめられてたとか、彼氏と別れたとか、両親に不当に扱われていると思っていたとか?あるいは逆に、ソフトボール部所属の人気者でたくさん友達がいて恋人がいて、協力的な家族がいた?オンラインの罠に嵌りやすいのは「トラブルを抱えた」子ども?
A. 典型的なティーンエイジャーと見なされる子どもだった。良い成績も悪い成績も取ったし、部屋の掃除が大嫌いだった。友達はいつもなにかについて言い争ってた。当時は重大ごとに思えたけど、実際はどうでもいいことについて。
家族は私を愛して、協力して、気にかけてくれていたわ。友だちは数人いたけど、明らかに「人気者」ではなかった。
オンラインの罠にかかりやすいのは「良い子」だと思う。世間知らずだから。好奇心でいっぱいだし、インターネットで答えを探してるかも。
Q. 子どもたちが罠にかかるのを防ぐためになにができると思う?
A. 私の身の上話よりも子どもの安全について聞いてくれてありがとう。
第一に、子どもたちはなにが罠かという教育を受ける必要がある。知らないものから身を守ることはできない。
第二に、両親・保護者と子どもたちとのコミュニケーション能力を育成することが最重要。子どもたちは親が信頼できるということ、だから親の意見やルールを信頼できるということを知っておかなければいけない。
Q. 親たちにはなんてアドバイスする?「知らない人とチャットするな!」「ネットの人間を信じるな!」とはほとんどの親が言ってるけど、あんまり効果ないよね。
A. 私が子どもたちや10代の若者に話すときは、私の13歳のときの写真を見せるの。この写真は象徴化した。私は子どもたちにこう言う。
「この写真を見なさい、私は『普通』の13歳だった。私の身に起こるなら、あなたたちの身にも起こりうるのよ!もしこの子がここに入ってきて座っても、彼女になにか恐ろしいことが起こるなんて思わないでしょう。彼女はあなたたちの中にうまく溶け込む。まさしくあなたたちみたいだから」
A. 逮捕されて19年と7ヶ月が宣告された。今は更正施設にいる。
Q. その判決を君はどう思う?
A. どんな実刑判決が下ろうとも、決して子どもの虐待者には十分じゃない。被害者がその虐待の後遺症に永遠に苦しむことを考えたら。子どもにとって、それは終身刑。
Q. 僕は君がオンラインで加害者に会うまでの生活でなにがあったかに興味があるんだ。感情的なよくいるティーンエイジャーだった?それともオンラインでの慰めを探させるような悪い出来事があったのかい?いじめられてたとか、彼氏と別れたとか、両親に不当に扱われていると思っていたとか?あるいは逆に、ソフトボール部所属の人気者でたくさん友達がいて恋人がいて、協力的な家族がいた?オンラインの罠に嵌りやすいのは「トラブルを抱えた」子ども?
A. 典型的なティーンエイジャーと見なされる子どもだった。良い成績も悪い成績も取ったし、部屋の掃除が大嫌いだった。友達はいつもなにかについて言い争ってた。当時は重大ごとに思えたけど、実際はどうでもいいことについて。
家族は私を愛して、協力して、気にかけてくれていたわ。友だちは数人いたけど、明らかに「人気者」ではなかった。
オンラインの罠にかかりやすいのは「良い子」だと思う。世間知らずだから。好奇心でいっぱいだし、インターネットで答えを探してるかも。
Q. 子どもたちが罠にかかるのを防ぐためになにができると思う?
A. 私の身の上話よりも子どもの安全について聞いてくれてありがとう。
第一に、子どもたちはなにが罠かという教育を受ける必要がある。知らないものから身を守ることはできない。
第二に、両親・保護者と子どもたちとのコミュニケーション能力を育成することが最重要。子どもたちは親が信頼できるということ、だから親の意見やルールを信頼できるということを知っておかなければいけない。
Q. 親たちにはなんてアドバイスする?「知らない人とチャットするな!」「ネットの人間を信じるな!」とはほとんどの親が言ってるけど、あんまり効果ないよね。
A. 私が子どもたちや10代の若者に話すときは、私の13歳のときの写真を見せるの。この写真は象徴化した。私は子どもたちにこう言う。
「この写真を見なさい、私は『普通』の13歳だった。私の身に起こるなら、あなたたちの身にも起こりうるのよ!もしこの子がここに入ってきて座っても、彼女になにか恐ろしいことが起こるなんて思わないでしょう。彼女はあなたたちの中にうまく溶け込む。まさしくあなたたちみたいだから」
Q. 今インターネットを使っていて安全だと感じるかい?それともまだ恐れてる?インターネットが供給する自由を奪うことなしに、子供たちを守るには僕らはどうしたらいいのかな?
A. ネット上で再び安全を感じられるようになるまで長い時間がかかった。大学はインターネットなしではいられない。紙での情報管理に戻ることを想像してみて!
インターネットは素晴らしいところ。子どもが学んだり創造したりできる。本当に優れた道具。私はパソコンに監視ソフトを入れるのが重要だと思う。多くの親はプライバシーの問題を考慮してるし、私も親が毎日それをチェックするべきだとは思わない(10代って親が運転する車の後部座席でデートしたくないものよ!)。でも万が一子どもが行方不明になった場合、それが彼らの居場所を示す道標となる。
Q. 君は事件が君が何者であるかを定義しても平気なのかい?君のTwitterプロフィールに「インターネット誘拐の生存者」と書かれてることに気づいたんだ。意味がわかるかい?トラウマになる事件が生涯その人を定義するってことを奇妙に感じただけなんだ。
A. 素晴らしい質問ね!
あの事件が私を定義するとは思ってない。私が何者であるかの大部分を占めているかもしれないし、あの試練がたしかに私の目標を形成するのに役立ったけど、私が誘拐被害者や生存者でしかないわけじゃない。
私はただの「アリシア」でもある。:)
Q. 君が今後の人生で最も楽しみにしているものはなに?
A. 私の使命を世界に広めて、できるだけたくさんの人たちを救うこと。それと大学院に進むこと。そしたらもっと上手く活動できるから。:)
いつか結婚して家庭を築くことも楽しみにしてる。
(OP)みんな、この議論に参加してくれて、素晴らしい質問をくれてありがとう!このAMAから何かを得てもらえたらうれしい。事件の話や私の使命、オンラインで子どもの安全を守る手助けをする方法についてもっと知りたければ、「アリシア・プロジェクト」のfacebookに来て。www.facebook.com/Aliciaprojectそれじゃ、お元気で!:)

他にも質問に答えてくれていたので、残りは元スレでごらんください。
途中でOPが紹介している記事も一部ざっと訳しましたが、全文読まれることをおすすめします。
対策としてはとにかくリアルで会うのは控えるこれに尽きるよなぁ
住所電話場号写真といったものは載せないみせないが大事
せめて自分の身を守れる程度の歳になるまでは。正直これ以外に思いつかないしこれより良い方法ってないんじゃないだろうか。