今回は、無実の罪で有罪判決を受け、長年の間服役することになってしまった2人の男性によるAMA(なんか質問ある?)です。24年と18年に渡る苦悩の日々を経て、今彼らがアメリカの裁判制度に望むこととは……
元スレ:(2012/11/08)
※以下、クラレンスさんの回答はC、ロバートさんの回答はRと表記します。
Q. 家族は無実を信じてた?君たちが家に戻ったとき、家族は歓迎してくれた?
A.
C:家族はいつも信じてくれていた。でも俺の家族には適切な事実表明を提供してくれるだけの金銭的な余裕が無かったから、苦しい状況だったよ。
R:あぁ、俺の家族は信じてくれていた。母親も、妹も子供も。その当時俺がどんな人間か知っていたから、俺を信じてサポートしてくれていた。
逮捕から20年後、俺はまだ無実の罪で刑務所にいた。あるとき家族はCMを見た。そいつは「有罪が証明されるまでは無罪」と言っていた。だが俺は刑務所にいたんだ……そのことは母親以外の家族の心に疑いを滑り込ませた。彼らは俺が刑務所から解放された後に、謝罪を受け入れてほしいと頼んできたよ。
母親は俺が出てくる1年前に死んだ。彼女だけが俺の無実を常に信じ続けてくれていたのに。
┗・>母親は俺が出てくる1年前に死んだ。彼女だけが俺の無実を常に信じ続けてくれていたのに。
俺の心の一部が死んでしまった気がする。
┗・あぁ、胸が張り裂けそうだ……
┗・俺は怒りしか感じない。我が国の裁判制度が、法律を尊重していない無能なくそったれに運営されてることが証明されたんだ。
┗・たぶん僕らにはデクスターみたいな人が必要なのかも……
(訳注:デクスターはアメリカのドラマ『デクスター 警察官は殺人鬼』の主人公。警察の鑑識として働きながら、法で裁くことのできない凶悪犯を次々と殺していく)
Q. 君たちを有罪にした裁判の検察官や陪審員たちと話をした?もしそうなら、そのときなにが起こった?
A.
R:あぁ、事件の国選弁護人(今は裁判官をやってる)と、裁判中に俺の代理を務めた弁護士と話したよ。両者と長い時間話したが、俺たち全員がハッピーだった。刑務所にいた24年間、神が俺を守ってくれていた。
地方検事とは一度も話していない。
C:地方検事と話をしたよ。だが俺はいまだに怒りを感じているんだ。今もなお「公平な裁判」と「最善を尽くすこと」に自信満々なようだから。俺が無実だったっていうのに、いったいなんであいつらはいまだにそんな態度をとってるんだ?
Q. 裁判制度についてどう思う?どのように変えられると思う?AMAをしてくれてありがとう!
A.
R:俺なら「有罪が証明されるまでは無実」っていうCMみたいなものを変えるだろうな。実際は「無実が証明されるまでは有罪」なんだから。俺は24年間「罪を犯した」男として刑務所にいた。そのCMが正しいと言えるか?
C:俺は地方検事が起訴に先立って、最初に事件を徹底的にそして完璧に調査するという彼らの義務を果たし、弁護士が彼らのクライアントを正確に代弁するための完全な機会を実際に持ちうるようにしたい。警察から得たものを地方検事が調査しなければ、弁護士は全ての証拠を提出することができないんだ。
Q. どんな補償をもらった?
A.
C:「侮辱」だ。俺が刑務所で過ごした年月を補うことができるものは何も無い。それよりも、俺の保障はどこにある?というのも、俺たちは社会保障を受けることができないからさ。
R:おそらく俺たちみたいな間違って有罪とされた人々のために、もっとサポートがあるべきだ。俺たちは補償と支援を長い間待たなければならなかった。
┗・社会保障がないだって?でも君が持っていた権利は、制限無く元の状態に戻されるべきじゃないのか?
┗・社会保障は納めた社会保障税の金額で決められるんだ。彼らは刑務所で無給か最低限の給料しか支払われない仕事についていたはずだから、おそらく最低限の社会保障税しか払っていないだろう。社会保障は退職年金のようなもので、福祉制度じゃないんだよ。
┗・「ジョージア・イノセンス・プロジェクト」ウェブサイトより
┗・いったいこりゃ何の冗談だ?なんて粗末で不当な仕打ちだ。
┗・一部の州は一切補償を許可していないよ。もしこれが冗談だと思うんなら、ミシガン州を見てみな。今年疑いが晴れるまで20年以上投獄されてた男性が解放されたが、彼は1セントすらもらっていない。彼は財政的にも精神的にも就職に関しても、一切のサポート無しに外に放り出されてもがいているよ。ちなみに、100万ドルが十分な補償だとは言ってるわけじゃない。ただ、全ての解放者が彼らに値する補償を受けているわけじゃないと言いたかっただけだ。
┗・自分がミシガンの男だったらって想像してみろよ。もし俺なら、銃を手に入れて20年の服役に値するような罪を犯すぜ。俺を投獄しやがった奴らから始めよう。その日の午後、そいつらをふさわしい場所に送り込んでやるよ。
┗・クラレンス・ハリソン:100万ドル ÷ 18年 ÷ 8,765.81277時間(=1年) = 牢屋で過ごした時間 1時間当たり6.34ドル
・ロバート・クラーク:120万ドル ÷ 25年 ÷ 8,765.81277時間(=1年)= 牢屋で過ごした時間 1時間当たり5.48ドル
これは適当にやってみた試算だ。残業時間や休憩時間や休日や退職なんかを考慮していない。さらに言うとこれは、レベルアップのための職務経験を積むことも、昇級も無い、18年と25年だ。
ちなみにこの地域の最低賃金は時給7.25ドルだ。最低賃金で働く人々と違って、刑務所での労働はチップを得ることもないだろう。彼らにチップを渡すような人間はこのクソみたいな世界にはいないだろうからな。
まったく冗談じゃない。くそったれな侮辱だ。なぜなら彼らには、彼らが行った労働に対して支払われるよう、法律によって決められている最低額よりも少ない賠償金が支払われたからだ。おまけに彼らの労働は不本意に強制されたものだ。論理的結論は、彼らは罪を犯してさえいないにも関わらず、権力の目に映る彼らは人間以下の存在だということだ。2人にははるかに多くの補償が与えられるべきだ。
┗・彼らは年中無休で働いてるわけじゃない。
┗・それはそうだろう。ただ、犯罪者として「雇われている」状態、そして彼らが「仕事」から決して離れることができない状態だ。彼らが監禁されていた全ての時間に補償が与えられるべきだ。彼らは眠ることを許されていたか?それはそうだろう。「当直中」に寝ている人々に給料が払われるのは当然だ。
┗・彼らは刑務所にいた期間、食費と住居費を払っていないよ。
┗・それは彼らが望んでしたことじゃない。僕の見解では、1つの選択肢しか与えられず、それを選ぶことを強要された場合には、代金を請求されるいわれはない。人にボトルに入った水しか与えない場合、その代金を請求できないのと同じように。強制された生活の費用を支払うよう彼らに強要することは、倫理に悖る行為だと思う。
Q. 映画「ショーシャンクの空に」を見たことある?
R:あぁ。いい映画だった。投獄され、外に出たいと思う彼の気持ちを理解できた。
C:あるよ。でも「パラダイス・ロスト」(「ウェスト・メンフィス3」事件のドキュメンタリー映画)のほうがよりリアルだったし、それにあの映画を見てもう一度疑問を持った。俺たちの裁判制度に対して。
Q. これは少しセンシティブな質問かもしれないんだが、マイク・タイソンが刑務所を出た後にしたコメントをどう思う?君たちも、辛すぎて被害者の女性に対して実際に罪を犯せば良かったというぐらいの気持ちになったことがある?
C:彼の気持ちがわかるよ。そんな風に考えても無理はない。俺の場合、被害者に対しての敵意は無かった。だが怒りを感じてはいた。
R:俺も被害にあった女性もどちらも犠牲者だ。彼女を許した。刑務所にいたときに、実際に婦女暴行の罪を犯した男と知り合いになった。俺は彼のことも許した。
Q. 裁判制度が君たち2人を裏切ったことを鑑みて、死刑制度についてどう思うか聞かせてくれないか?
A.
C:死刑制度は信頼してない。被告の有罪を「容疑に筋道が通っている」レベルでなく証明できることを、法廷がまだ示していないから。
R:俺もだ。信頼していないよ。トロイ・デイビスみたいに、そうなるべきでなかった無実の人たちが処刑されてきた。人生を奪ったことを人生で償わせること、「目には目を」は不可能だ。
Q. 刑務所で君たちの宗教観はどう変化した?
A.
R:神とのより良くより強い関係を築き上げた。それは外の世界と同じく、刑務所においても同じぐらい強いものだ。
C:俺は、刑務所という場所は、神が人々に重大な決意をさせるために導く岐路だと信じている。彼の意志にそった行いをするように。
Q. 刑務所から出た時の気持ちを教えてくれる?
A.
C:刑務所に入る時よりも恐れていた。俺のような間違って告訴された人間を社会がどう受け入れてくれるのか全く分からなかったから。
R:喜び。感謝。怒りや憎しみはなかったよ。恨みや復讐も。どんな負の感情も悪い考えも頭に無かった。それまでいたところに、もう戻りたくはなかったから。
Q. 刑務所から出て真っ先にやったことは何?
A.
C:刑務所を出てから始めにやったことは、人からやるように提案されたことはなんでもやってみるってことだ。俺はいわゆる「自由な世界」に順応してなかったから。
R:俺が真っ先にやったのは、ステーキ&エール(訳注:アメリカのステーキレストランチェーン)に行くことだ。2番目にやったのは、フーターズに行くこと。
Q. ところでどうやってこの掲示板にたどり着いたの?
A.
R:セクシーな金髪女性のおかげで。;)
C&R:俺たち今素晴らしい時間を過ごしてるよ!
ミシガン州の男性への対応が酷すぎると思います……
死刑制度について触れられていましたが、アメリカでは2000年以降、死刑囚が冤罪であることが次々と発覚し、それをきっかけに死刑廃止へと向かう動きが高まったのだそうです。
ブログランキングに参加しています
↓この記事が面白かったと思ったら、応援よろしくお願いします

元スレ:(2012/11/08)
(OP)
クラレンス・ハリソンとロバート・クラークだ。
俺たちはGIP(ジョージア・イノセンス・プロジェクト)とDNAテストのおかげで刑務所から解放された。それぞれ犯していない罪のため、そこで18年と24年過ごした後に。
今日は君たちの質問に答えよう。GIPのインターンが代わりに回答をタイプしてくれる。
●クラレンス・ハリソン
1987年、クラレンスはジョージア州ディケーターで起こった婦女暴行・強盗・誘拐事件で有罪となった。彼は単なる噂に基づいて尋問を受けた。被害者は容疑者リストの写真の中から彼を選んだが、後に認識ミスであったことが判明した。GIPが犯行道具から髪留めを発見しDNAテストにかけた結果、犯人ではないことが確認された。彼はGIPによって解放された1人目の冤罪被害者で、2004年まで約18年間服役していた。
●ロバート・クラーク
1982年、ロバートに婦女暴行・誘拐・武装強盗の有罪判決が下された。ロバートは真犯人より背が5〜6インチ(訳注:約13〜15センチ)高く、同法廷内に真犯人がいたにも関わらず、被害者は写真のラインナップから彼を犯人であると識別した。DNA鑑定はロバートが犯人であり得ないことを証明した。DNAは児童虐待などの罪で収監されていた男と一致した。ロバートは21歳のときに刑務所に入れられ、冤罪のために彼の人生の半分以上に当たる24年をそこで過ごした。
※以下、クラレンスさんの回答はC、ロバートさんの回答はRと表記します。
Q. 家族は無実を信じてた?君たちが家に戻ったとき、家族は歓迎してくれた?
A.
C:家族はいつも信じてくれていた。でも俺の家族には適切な事実表明を提供してくれるだけの金銭的な余裕が無かったから、苦しい状況だったよ。
R:あぁ、俺の家族は信じてくれていた。母親も、妹も子供も。その当時俺がどんな人間か知っていたから、俺を信じてサポートしてくれていた。
逮捕から20年後、俺はまだ無実の罪で刑務所にいた。あるとき家族はCMを見た。そいつは「有罪が証明されるまでは無罪」と言っていた。だが俺は刑務所にいたんだ……そのことは母親以外の家族の心に疑いを滑り込ませた。彼らは俺が刑務所から解放された後に、謝罪を受け入れてほしいと頼んできたよ。
母親は俺が出てくる1年前に死んだ。彼女だけが俺の無実を常に信じ続けてくれていたのに。
┗・>母親は俺が出てくる1年前に死んだ。彼女だけが俺の無実を常に信じ続けてくれていたのに。
俺の心の一部が死んでしまった気がする。
┗・あぁ、胸が張り裂けそうだ……
┗・俺は怒りしか感じない。我が国の裁判制度が、法律を尊重していない無能なくそったれに運営されてることが証明されたんだ。
┗・たぶん僕らにはデクスターみたいな人が必要なのかも……
(訳注:デクスターはアメリカのドラマ『デクスター 警察官は殺人鬼』の主人公。警察の鑑識として働きながら、法で裁くことのできない凶悪犯を次々と殺していく)
Q. 君たちを有罪にした裁判の検察官や陪審員たちと話をした?もしそうなら、そのときなにが起こった?
A.
R:あぁ、事件の国選弁護人(今は裁判官をやってる)と、裁判中に俺の代理を務めた弁護士と話したよ。両者と長い時間話したが、俺たち全員がハッピーだった。刑務所にいた24年間、神が俺を守ってくれていた。
地方検事とは一度も話していない。
C:地方検事と話をしたよ。だが俺はいまだに怒りを感じているんだ。今もなお「公平な裁判」と「最善を尽くすこと」に自信満々なようだから。俺が無実だったっていうのに、いったいなんであいつらはいまだにそんな態度をとってるんだ?
Q. 裁判制度についてどう思う?どのように変えられると思う?AMAをしてくれてありがとう!
A.
R:俺なら「有罪が証明されるまでは無実」っていうCMみたいなものを変えるだろうな。実際は「無実が証明されるまでは有罪」なんだから。俺は24年間「罪を犯した」男として刑務所にいた。そのCMが正しいと言えるか?
C:俺は地方検事が起訴に先立って、最初に事件を徹底的にそして完璧に調査するという彼らの義務を果たし、弁護士が彼らのクライアントを正確に代弁するための完全な機会を実際に持ちうるようにしたい。警察から得たものを地方検事が調査しなければ、弁護士は全ての証拠を提出することができないんだ。
Q. どんな補償をもらった?
A.
C:「侮辱」だ。俺が刑務所で過ごした年月を補うことができるものは何も無い。それよりも、俺の保障はどこにある?というのも、俺たちは社会保障を受けることができないからさ。
R:おそらく俺たちみたいな間違って有罪とされた人々のために、もっとサポートがあるべきだ。俺たちは補償と支援を長い間待たなければならなかった。
┗・社会保障がないだって?でも君が持っていた権利は、制限無く元の状態に戻されるべきじゃないのか?
┗・社会保障は納めた社会保障税の金額で決められるんだ。彼らは刑務所で無給か最低限の給料しか支払われない仕事についていたはずだから、おそらく最低限の社会保障税しか払っていないだろう。社会保障は退職年金のようなもので、福祉制度じゃないんだよ。
┗・「ジョージア・イノセンス・プロジェクト」ウェブサイトより
クラレンス・ハリソン
アトランタ 2005年5月17日
ジョージア州知事ソニー・パデューはクラレンス・ハリソンのほぼ18年間に渡る不正投獄を賠償するための法令に署名をした。
両院議員の中で、州議会議員ステファニー・スタッキー・ベンフィールドが先頭に立ち、上院のホラセナ・テイトが、ハリソンに今後20年で100万ドルを支払うことを決定した。
ロバート・クラーク
州知事ソニー・パデューはほぼ25年間に渡る不正投獄のため、ロバート・クラークに120万ドル補償をする法案に署名をした。
┗・いったいこりゃ何の冗談だ?なんて粗末で不当な仕打ちだ。
┗・一部の州は一切補償を許可していないよ。もしこれが冗談だと思うんなら、ミシガン州を見てみな。今年疑いが晴れるまで20年以上投獄されてた男性が解放されたが、彼は1セントすらもらっていない。彼は財政的にも精神的にも就職に関しても、一切のサポート無しに外に放り出されてもがいているよ。ちなみに、100万ドルが十分な補償だとは言ってるわけじゃない。ただ、全ての解放者が彼らに値する補償を受けているわけじゃないと言いたかっただけだ。
┗・自分がミシガンの男だったらって想像してみろよ。もし俺なら、銃を手に入れて20年の服役に値するような罪を犯すぜ。俺を投獄しやがった奴らから始めよう。その日の午後、そいつらをふさわしい場所に送り込んでやるよ。
┗・クラレンス・ハリソン:100万ドル ÷ 18年 ÷ 8,765.81277時間(=1年) = 牢屋で過ごした時間 1時間当たり6.34ドル
・ロバート・クラーク:120万ドル ÷ 25年 ÷ 8,765.81277時間(=1年)= 牢屋で過ごした時間 1時間当たり5.48ドル
これは適当にやってみた試算だ。残業時間や休憩時間や休日や退職なんかを考慮していない。さらに言うとこれは、レベルアップのための職務経験を積むことも、昇級も無い、18年と25年だ。
ちなみにこの地域の最低賃金は時給7.25ドルだ。最低賃金で働く人々と違って、刑務所での労働はチップを得ることもないだろう。彼らにチップを渡すような人間はこのクソみたいな世界にはいないだろうからな。
まったく冗談じゃない。くそったれな侮辱だ。なぜなら彼らには、彼らが行った労働に対して支払われるよう、法律によって決められている最低額よりも少ない賠償金が支払われたからだ。おまけに彼らの労働は不本意に強制されたものだ。論理的結論は、彼らは罪を犯してさえいないにも関わらず、権力の目に映る彼らは人間以下の存在だということだ。2人にははるかに多くの補償が与えられるべきだ。
┗・彼らは年中無休で働いてるわけじゃない。
┗・それはそうだろう。ただ、犯罪者として「雇われている」状態、そして彼らが「仕事」から決して離れることができない状態だ。彼らが監禁されていた全ての時間に補償が与えられるべきだ。彼らは眠ることを許されていたか?それはそうだろう。「当直中」に寝ている人々に給料が払われるのは当然だ。
┗・彼らは刑務所にいた期間、食費と住居費を払っていないよ。
┗・それは彼らが望んでしたことじゃない。僕の見解では、1つの選択肢しか与えられず、それを選ぶことを強要された場合には、代金を請求されるいわれはない。人にボトルに入った水しか与えない場合、その代金を請求できないのと同じように。強制された生活の費用を支払うよう彼らに強要することは、倫理に悖る行為だと思う。
Q. 映画「ショーシャンクの空に」を見たことある?
R:あぁ。いい映画だった。投獄され、外に出たいと思う彼の気持ちを理解できた。
C:あるよ。でも「パラダイス・ロスト」(「ウェスト・メンフィス3」事件のドキュメンタリー映画)のほうがよりリアルだったし、それにあの映画を見てもう一度疑問を持った。俺たちの裁判制度に対して。
ウェスト・メンフィス3(ウェスト・メンフィス・スリー)は、1993年にアメリカ合衆国アーカンソー州ウェスト・メンフィスで起きた殺人事件について、3人の男児を殺害したとして有罪判決を受けた3人の少年の呼び名である。
首謀者であるとされたAは死刑、残りのBおよびCは終身刑であった(A、B、Cの生まれはそれぞれ1974年、1975年、1977年で、当時は全員10代だった)。被告少年達は地域内では普段から変わり者と見られ、悪魔崇拝者との噂もあったことに対し、地域の大衆がメディアの報道や普段からの偏見によって煽動されパニック(モラル・パニック)を起こし、少年達を犯人に仕立て上げた冤罪ではなかったかとの批判も根強い。
Q. これは少しセンシティブな質問かもしれないんだが、マイク・タイソンが刑務所を出た後にしたコメントをどう思う?君たちも、辛すぎて被害者の女性に対して実際に罪を犯せば良かったというぐらいの気持ちになったことがある?
C:彼の気持ちがわかるよ。そんな風に考えても無理はない。俺の場合、被害者に対しての敵意は無かった。だが怒りを感じてはいた。
R:俺も被害にあった女性もどちらも犠牲者だ。彼女を許した。刑務所にいたときに、実際に婦女暴行の罪を犯した男と知り合いになった。俺は彼のことも許した。
Q. 裁判制度が君たち2人を裏切ったことを鑑みて、死刑制度についてどう思うか聞かせてくれないか?
A.
C:死刑制度は信頼してない。被告の有罪を「容疑に筋道が通っている」レベルでなく証明できることを、法廷がまだ示していないから。
R:俺もだ。信頼していないよ。トロイ・デイビスみたいに、そうなるべきでなかった無実の人たちが処刑されてきた。人生を奪ったことを人生で償わせること、「目には目を」は不可能だ。
Q. 刑務所で君たちの宗教観はどう変化した?
A.
R:神とのより良くより強い関係を築き上げた。それは外の世界と同じく、刑務所においても同じぐらい強いものだ。
C:俺は、刑務所という場所は、神が人々に重大な決意をさせるために導く岐路だと信じている。彼の意志にそった行いをするように。
Q. 刑務所から出た時の気持ちを教えてくれる?
A.
C:刑務所に入る時よりも恐れていた。俺のような間違って告訴された人間を社会がどう受け入れてくれるのか全く分からなかったから。
R:喜び。感謝。怒りや憎しみはなかったよ。恨みや復讐も。どんな負の感情も悪い考えも頭に無かった。それまでいたところに、もう戻りたくはなかったから。
Q. 刑務所から出て真っ先にやったことは何?
A.
C:刑務所を出てから始めにやったことは、人からやるように提案されたことはなんでもやってみるってことだ。俺はいわゆる「自由な世界」に順応してなかったから。
R:俺が真っ先にやったのは、ステーキ&エール(訳注:アメリカのステーキレストランチェーン)に行くことだ。2番目にやったのは、フーターズに行くこと。
Q. ところでどうやってこの掲示板にたどり着いたの?
A.
R:セクシーな金髪女性のおかげで。;)
C&R:俺たち今素晴らしい時間を過ごしてるよ!
(OP)
R:「ジョージア・イノセンス・プロジェクトへのサポートを続けてほしい。このAMAは素晴らしい体験だった!また会おう!」
C:「とても楽しかった。間違って刑務所に入れられた無実の人間たちに興味をもってくれたことに感謝してるよ。
この"テクノロジーってやつ"がとても満足のいくものだったと言わざるを得ない。実際に会ったこともない人たちとこんなにも楽しい会話ができるなんて、これまで信じられなかった。
将来またこの冒険をできることを楽しみにしているよ。これは実際に冒険だった。いまだに俺には自分たちが何をやってるのかわからないんだからな」

死刑制度について触れられていましたが、アメリカでは2000年以降、死刑囚が冤罪であることが次々と発覚し、それをきっかけに死刑廃止へと向かう動きが高まったのだそうです。
ブログランキングに参加しています
↓この記事が面白かったと思ったら、応援よろしくお願いします


つか訴訟大国USA!USA!なら弁護士が速攻で近寄ってきそうなもんだけど
勝てるの濃厚だろうし・・・
何か別の理由があるのかね?二度と裁判所見たくないとかそんな感じで